6月10日から、外国人観光客の受け入れが2年2カ月ぶりに再開した。コロナからの回復を目指す宮城県内の観光地からは、期待の声が上がる一方で「観光需要は戻るのか」などと不安の声も聞かれた。

「待ってました!」期待の声…インバウンド回復に備え準備

新型コロナの影響で大きな打撃を受けた観光地のひとつ、松島。

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松島町では、割り増しクーポン券「松島詣通行手形クーポン」の販売が始まり、6月9日の発売日には、朝から多くの人が買い求めた。売り上げが落ち込んだ店舗などを応援するために始まったもので、3000円分の商品券を1000円で購入できるというものだ。

購入した人に話を聞くと…

購入した女性:
地元だが、普段は船にも乗らないので、友達を呼んで一緒に乗ろうと思って

岐阜県からの観光客:
アナゴ丼を食べます!行きたかったお店に行くきっかけになると思うので、どんどん使いたいと思います

そんな、観光客回復への機運が高まる中、6月10日から始まる外国人観光客の受け入れ。

松島町の観光施設「松島離宮」も大きな期待を寄せ、土産店では、免税店であることを知らせる外国人向けのポスターを掲示。早速、外国人観光客の受け入れ再開に向けた準備が進められていた。
この施設はコロナ禍の2020年にオープン。アフターコロナを見据えて、店内の案内表示に英語表記を加えたり、券売機も多言語に対応させたりと、インバウンド回復に備えて準備を整えてきた。

宮城県松島離宮・新沼史智 本部長:
開業してから準備はしていたので期待は大きく、「待っていました」といったところ。インバウンドというと地域でいろいろ買い物をしていただくとか、地域の経済を回していただきたいという期待が大きい

苦境続く旅館「急な回復は…」

一方、松島と同じく宮城県内有数の観光地、大崎市の鳴子温泉では…。開湯120年の老舗「旅館大沼」に話を聞くと、宿泊の予約件数は2021年より回復しているものの、感染拡大前に比べれば、まだ2割ほど少ない状況だという(2022年6月現在)。

感染拡大前までは年間約300人の外国人が宿泊し、その8割を台湾からの観光客が占めていた。外国人観光客の受け入れが再開したとしても、感染拡大前の水準まで回復するには「相当な時間がかかる」と冷静に受け止めている。
「旅館大沼」の五代目湯守・大沼伸治さんは、「まだまだ国内のお客さまもそんなに戻ってない状況ですので、ここでまた海外の方が押し寄せて来るという感覚はない」と胸の内を明かす。しかし、いずれ外国人観光客が戻り始める時が来ると信じて、「準備だけは進めていきたい」と言う。

「旅館大沼」五代目湯守・大沼伸治さん:
やはり日本に来ると安心安全で清潔に過ごせる、といったような日本ならではのアピールポイントはしっかり伝えていきたい。ただ、いつか落ち着けば外国人観光客が戻って来ると思うので、そのための準備はしていかなければいけない

(仙台放送)