岐阜・高山市の中学校の男性教師5人が2021年、引率をしていた修学旅行中に飲酒していたと、5月14日に市の教育委員会が発表した。この問題について、街の人や専門家に話を聞いた。

岐阜・高山市にある市立日枝(ひえ)中学校は、2021年10月31日から2日間、修学旅行で石川県や長野県などを巡った。その中で、金沢市内で生徒だけで行動する「班別研修」があり、生徒が全員出発した後、巡回指導をする7人の教師が昼食のため飲食店に入った際、20代から50代の男性教師5人が生ビールの中ジョッキを1~2杯飲んだという。

2022年4月に教育委員会宛てに「飲酒があったらしい」という手紙が届き、発覚した。教師らは聞き取りに対し、「休憩時間の認識だった」「無事に目的地に到着し、安心感があった」「暑くて喉が渇いていた」と、飲酒したことを認めている。

街の人に聞くと8割がダメと回答 条件付きでOKという意見も

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今回の修学旅行中の教師の飲酒について、街の人はどう思ったのか聞いてみた。

小学生の子を持つ母親:
お酒はやっぱりよくないんじゃないですかね。修学旅行って、子供にとっては楽しい思い出になる行事ですけど、先生方からしたらお仕事の一環だと思うので、やっぱり節度は守って楽しんでいただきたい

3人の子を持つ母親:
郊外に出て、子供たちを何百人も預かっている訳ですから、日常ではない状況の中でちょっと気が緩んでいるような気がします。もし子供から聞いたら、私は学校に問い合わせの電話をしてしまいますね

小学生の孫を持つ祖父:
PTAも絡めて、話し合いに持っていくと思いますね。授業と同じですよ、授業中にお酒を飲むような感じ。いくら昼休みかもしれませんけども、それはまずいんじゃないですかね

40代男性:
1~2週間(修学旅行に)行っているわけじゃないので、修学旅行中ぐらいは我慢したほうがいいんじゃないかと思うんですけど。我慢して解放されて、先生たちが「あ~終わった、じゃあ飲みに行くぞ」というんだったら、逆にビールもおいしい

2人の子を持つ父親:
旅行に来たら飲んじゃうよねって気持ちになりますけど、でも昼はよくない。子供が寝た後だったら、就労時間じゃないでしょうし

20代女性:
お休みする前とかだったらいいと思うけど、お昼中はよろしくないなと思います。そんなに別に「え~、ヤバいヤバい」みたいな感じにはならないかもしれないです

他にも、「サラリーマンが昼に酒を飲まないのと同じ」「生徒と会話する時に酒臭いのは…」「昔ならよかったかもしれないが、今はご時世的にダメ」「昼食時間が就業時間外なら飲んでもいい」などの意見があった。

30人に聞いたところ、24人がダメと回答。残り6人は「昼間はダメ、就労時間でないなら良い」など、条件付きで肯定する意見もあった。

24時間勤務を命令できる「超勤4項目」…修学旅行の勤務時間は?

今回の問題について高山市の教育委員会は、「コロナ禍で無事に修学旅行ができた喜びを裏切る行為。今回のことを受けて、“引率業務中は、昼夜を問わず飲酒はしないこと”という規定を設けた」と話している。また勤務時間については、「校外に出て学校や宿泊施設に戻るまで」と話している。

教育の専門家で、名古屋大学大学院の内田良教授と教育評論家の尾木直樹さんに、修学旅行の勤務時間に関して話を聞いた。

内田良教授:
修学旅行というのは、だいたい夜8~9時まで勤務時間に含まれることが多いです。ところが、それ以降も子供たちの見回りをやっているんです。なので、実質的にはずっと勤務なんです。
いつまでが勤務であり、いつからが解放されるのか、明確な区切りがないまま、2~3日間修学旅行で過ごしているわけです。これは非常に気の毒な状況であると思います。
ただし、子供がなにかあった時にすぐに対応しないといけない状況なので、その中で飲酒した責任は重いのでは

教育評論家の尾木直樹さんは…

尾木直樹さん:
これは絶対やっちゃいかんですよ、こんなの。校長は教職員に対して「超勤4項目」というんですが、校外学習、学校行事、職員会議、非常災害時、この4つの場合だけ命じることができる。勤務時間外もない、24時間拘束で。学校長の方から修学旅行に行く先生方に、「これは校長命令で教育に専念する勤務時間として命じます」とちゃんとお伝えをするということです

(東海テレビ)