江戸時代に宿場町として栄えた愛知県豊橋市は、当時の文化に触れられる歴史の町。もちろん、訪れた人の舌を喜ばせてくれるグルメもいっぱいだ。そんな豊橋市の歴史とグルメをご紹介する。

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ほぼ当時のまま…宿場町の本陣が残る「二川宿本陣資料館」

JR二川(ふたがわ)駅から徒歩15分の場所に、「豊橋市 二川宿(ふたがわしゅく)本陣資料館」がある。東海道五十三次の33番目の宿場町「二川宿」に関する資料が展示されているほか、ほぼ当時の姿のままで本陣や旅籠屋の建物が残されており、歴史を今に伝えている。

ほぼ当時の姿のままで本陣や旅籠屋の建物が残る
ほぼ当時の姿のままで本陣や旅籠屋の建物が残る

本陣とは、江戸時代に参勤交代の際に大名などが宿泊した施設のことだ。江戸時代に東海道沿いに111か所あった本陣の中で、現存しているのは近江(滋賀県)の草津宿本陣と二川宿本陣の2か所だけ。建物は貴重な文化財だ。

福岡藩の黒田家がよく宿泊したという「上段の間」
福岡藩の黒田家がよく宿泊したという「上段の間」

廊下も全て畳敷きになっており、奥には大名が宿泊したという「上段の間」がある。ここには、福岡藩の黒田家がよく宿泊したという。

刀の形をした財布「銭刀」も…江戸時代の旅道具を展示

「二川宿本陣資料館」では、もう一つ、江戸時代に一般の人が泊まった旅籠屋「清明屋(せいめいや)」も見学できる。

畳敷きの部屋は、当時混みあってくると、旅人たちが相部屋で宿泊したという。

資料館では、刀の形をした財布「銭刀」など、江戸時代の旅に関する展示がされている。

当時は1日40キロほど、約2週間かけて江戸から京都までを歩いたという。

大名のための本陣や、庶民のための旅籠屋を見学できる「二川宿本陣資料館」は、江戸時代を今に伝える貴重な歴史施設だ。

外はカリっと中はホクホク…赤味噌入りの名物「本陣コロッケ」

続いては、そんな「二川宿本陣資料館」を出たら立ち寄りたい、グルメや観光スポットをご紹介。

JR二川駅から徒歩約15分、資料館近くに店を構えて60年以上の「山崎精肉店」。看板商品は、赤味噌が入った「本陣コロッケ」だ。

「本陣コロッケ」(120円)は、二川宿の本陣にちなんで名付けられた。

赤味噌入りの珍しいコロッケは、二川の名物グルメとなっている。

約130種類の動物を飼育…豊橋が誇る人気施設「のんほいパーク」

一方、JR二川駅の南口から徒歩6分のところには、「豊橋総合動植物園」、通称「のんほいパーク」がある。

「のんほいパーク」は、群れで生活をするアジアゾウや、長い舌で上手に葉を食べるキリンなど、約130種類の動物が見られる。

アジアゾウは、6頭飼育されており、公立の動物園では国内最多だ。

その飼育場は、群れでも生活ができるよう日本最大級の広さを誇る。設けられているプールでは、水浴びをするゾウの姿も見ることができる。

寿命が約60年で、生きている限り成長し続けるというゾウ。6頭の中で最も大きい48歳の「アーシャ」も、まだ成長を続けているという。

キリンは4頭飼育されていて、デッキに登れば、舌を使いながら上手に葉を食べる様子を間近で見られる。

デッキに上るとキリンの食事が間近で見られる
デッキに上るとキリンの食事が間近で見られる

園内には、恐竜模型の展示など、生物の進化と郷土の自然について学べる「豊橋市自然史博物館」もある。

「のんほいパーク」は、子供だけでなく大人も楽しめる施設になっているのだ。

1日3000個売れる…豊橋市民に愛され続けるスイーツ

愛知県豊橋市羽田町(はだちょう)には、1951年に創業した和洋菓子専門店「ボンとらや 本店」がある。

看板メニューは、しっとりとしたスポンジで4種類の生クリームを包んだ「ピレーネ」だ。

常時6種類あり、「バニラ」、「チョコ」、生クリームとカスタードの「ダブル」以外の3種類は、季節によって味が変わる。中でも一番人気はバニラだ。

職人が手作りしていて、1日3000個も売れる「ピレーネ」は、豊橋が誇るスイーツだ。

蔵カフェでいただく…樹齢100年の梅の木から作った「梅ジュース」

次に紹介するのは、JR二川駅から徒歩15分、江戸時代の宿場町で商家として栄えた歴史的建造物「駒屋」。当時の雰囲気を色濃く残している建物だが、この中の蔵を改装したカフェでは、特製の「梅ジュース」がいただける。

また、ここでは、江戸時代に質屋をやっていたという「離れ座敷」などが一般公開されている。

そして、蔵を改装したカフェ「こまや」でいただける特製の「梅ジュース」(440円)は、目の前にある樹齢100年の梅の木から作られている。

蔵の中でいただく樹齢100年の梅ジュースは、まさに格別。遠い昔に思いをはせるひとときだ。

さらっとしたこし餡が特徴…創業100年以上の老舗和菓子店の柏もち

続いても、JR二川駅から徒歩15分。1918年創業の和菓子店「中原屋」だ。

看板商品は、さらっとした、少し薄い色をしたこし餡が特徴の柏もち(130円)だ。

モチモチの餅に包まれたさらっとしたこし餡が特徴の、豊橋が誇る上品な和菓子だ。

(東海テレビ)

東海テレビ
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