まだゴールデンウィークの予約や予定を立てていないという人もいるのではないか。そんな人のために、鹿児島の歴史を感じながら子どもも大人も楽しめる体験スポットを紹介する。

 
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鹿児島の名物「白くま」を手作りで…体験通じて会話楽しんで

やって来たのは、鹿児島の歴史がぎゅっと詰まった、鹿児島市吉野町にある「仙巌園(せんがんえん)」。言わずと知れた薩摩藩島津家の別邸。
その歴史は古く、第19代当主・島津光久によって建てられた。

それから約360年。2015年には、一帯が世界文化遺産にも登録された、鹿児島にある日本を代表する庭園。「仙巌園」で行われている親子で楽しめる体験とは。

仙巌園・吉永衛さん:
鹿児島の名物「白くま」を、自分たちで作るという体験が1つ。もう1つが両棒餅(ジャンボもち)を、自分たちで焼きながら好きなタレにつけて食べるという体験がスタートしました

アイスやフルーツをたくさんトッピングして練乳をたっぷりかけた、県民馴染みの氷菓子「白くま」。そして、とろみのある甘いタレがクセになる郷土菓子「両棒餅」。
どちらも鹿児島を代表する銘菓。

(Q.この体験を始めたきっかけは?)
仙巌園・吉永衛さん:

食べ物の体験を通じて、会話が生まれればいいかなと。また鹿児島の白くま、磯地域の名物の両棒餅を、体験を通じて知る機会があればと思い考えました

まずは、仙巌園茶寮で白くま作り体験。鹿児島の銘茶・銘菓が味わえる和風カフェ。

鹿児島市に店を構える仙巌園茶寮
鹿児島市に店を構える仙巌園茶寮

坂元彩乃リポーター:
目の前に氷がやってきました

仙巌園・吉永衛さん:
氷にフルーツ、アイスクリーム、そして練乳でオリジナルの白くま作りをしてみてください

まずは、アイスを使って白くまの鼻を作っていく。力強く押し込みながら氷の中央に。

仙巌園・吉永衛さん:
そして練乳をたっぷり全体にかけてください

練乳を全体にかけ、あとはひたすらフルーツをトッピングしていくだけ。

ここで、白くまに関するちょこっと豆知識。
鹿児島を中心に、今や南九州の夏の風物詩として多くの方に知られるようになった「白くま」。
その始まりは、戦後間もない昭和22年。天文館の老舗飲食店が発祥と言われている。当時は、蜜だけをかけたシンプルな「かき氷」。
のちに、練乳をかけ、外側にフルーツをトッピングしたその配置が動物の白熊の表情に似ていたことから、その名前がついたそう。

坂元彩乃リポーター:
冷たくておいしい。練乳が甘い。作って楽しめるのもいいですね

仙巌園・吉永衛さん:
ここで会話がうまれてワイワイしながら、オリジナルの白くまを作ってほしい

島津のお殿さまも食べた? 自分の好みの両棒餅に

仙巌園で楽しめる両棒餅焼き体験
仙巌園で楽しめる両棒餅焼き体験

続いては、仙巌園で鹿児島県磯地域の名物・両棒餅(じゃんぼもち)焼き体験。
用意していただいたのは、海苔、そして餅につける「砂糖しょうゆ」「しょうゆ」「きなこ黒糖」の3種類のタレ。

坂元彩乃リポーター:
かわいいですね。ミニチュアみたい。めずらしいですよね

仙巌園・吉永衛さん:
鉄板の上に餅を置いてください

両棒餅に関するちょこっと豆知識。
「両棒餅って大きくないのに、なんでジャンボなの?」と思った人も多いのではないか。
仙巌園によると、両棒餅という漢字を中国から伝わった漢字の読み方で、「両」を「ジャン」、「棒」を「ボ」と呼んで「ジャンボ」というんだそう。
そして、餅に2本の竹串が刺さっている形。武士が腰に大小の刀を2本差す姿からきていると言われている。
始まりは江戸時代。鹿児島を訪れた江戸の講釈師が、両棒餅の前身、五文餅(ごんめもち)として紹介したのが一番古い記録だという。
なんとあの島津のお殿さまも食べていたそう。
基本は甘辛い味だが、好みで選んで食べられるのも、この体験のうれしいところ。

坂元彩乃リポーター:
もちもちしていて、しょうゆも程よい甘さで最高です。家族や友達、カップルでも楽しめるし、いい思い出作りになりますね

仙巌園・吉永衛さん:
家族で楽しんでいただけたらと思います

実は鹿児島でもなかなか体験できない「白くま作り」に「両棒餅焼き」。ぜひゴールデンウィークの予定に加えて見ては?

(鹿児島テレビ)

鹿児島テレビ
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