ここ数年、宮城県内でも増えている「コインランドリー」。家では洗いづらい布団や毛布などのかさばる洗濯物が洗えたり、専用の機械で靴を洗えたりと、さまざまな魅力で人気を集めている。店舗数が増える中、付加価値を付けて他店との差別化も図られている。

ニーズに合わせ機能充実!

仙台市青葉区上杉に、2022年3月にオープンしたコインランドリー「ピエロ」。

この記事の画像(13枚)

梅島三環子 アナウンサー:
店内に入ると、ずらりと洗濯機や乾燥機が並んでいます。容量の種類もさまざまです

使う用途に合わせて、複数の機械が並ぶ店内。こちらの店舗は汚れを落とすため、洗う水の温度や種類を工夫し、洗剤もオリジナルの物を使っているのが特徴。
ピエロを運営する「センカク」は、2021年3月から仙台市内に店舗を増やし、上杉店は9店舗目となる。

センカク 岡村義行 社長:
地域の人に便利に使ってもらうことがコンセプト。住宅街、生活に近いエリアの生活動線上に作っていく。商圏はバラバラだが、案外小さい。利用者が便利に使ってもらえるよう出店の余地はある

学生が多い地域は乾燥機のみの利用が多い。子育て世帯が多い地域は学校の上靴などを洗える靴専用の機械が人気など、地域の特徴をとらえて機械の構成を変えていく。
24時間年中無休で、さまざまな生活スタイルに対応していることも特徴。

センカク 岡村義行 社長:
洗濯機で洗って、コインランドリーに持っていく。乾燥をかけると、だいたい20~30分で洗濯物が乾く。ライフスタイルの変化を考えると、コインランドリーが便利と思う人が増えている。間違いなくリピーターが増えているので、これからどんどん伸びていく、もっと浸透していくと考えている

カフェ?豪華なランドリー

一方、こちらの商業施設では…

梅島三環子 アナウンサー:
「洗う」だけではない、付加価値を付けた店舗も。こちらのコインランドリーにはカフェが併設されています

仙台市泉区高森のエンリッチランドリーサロン。コインランドリーに併設されているのは、20席以上あるカフェ。カフェに行くついでに、洗濯をするというお客さんも多いそう。

併設といっても、メニューにこだわっている。3カ月に一度、季節に合わせて更新。新メニューが加わると、ランドリーの利用者も増えるそう。

利用者:
コインランドリーは時間がかかって、待ち時間をどこでつぶそうとなるので、隣にあってご飯で時間をつぶして、取って帰れるのはすごくいい。

利用者:
きょうはカフェだけの利用。落ち着いた雰囲気で、料理もおいしいので利用している

そして、この店の特徴はカフェだけではない。洗濯を代行してくれるサービスも。洗濯ものを出すだけで、きれいに洗って畳んで戻してもらえる。高齢者や単身世帯の利用が多いとのこと。下着を出す人も珍しくないそう。

エンリッチランドリーサロン高森 石橋里紗さん:
エンリッチの強みは本格的な料理。時間をかけて店舗で作っている。コインランドリーに従業員がいるので、使い方を教えてあげられる

多様化する、今どきのコインランドリー。マーケットの専門家は、その魅力と今後の可能性についてこう分析する。

東北学院大学教養学部 和田正春 教授:
生活形態が365日24時間化していく中、女性の社会進出で、家族形態・生活形態が大きく変わった。洗濯や家事が外部化する流れの中で、多機能なコインランドリーが普及していった。家庭ではワンパターンに決まってしまうが、洗濯機、洗剤の種類や洗濯の仕方はたくさんある。そういうものを使い分けられる。生活の中で自分が選択して、自分にいいものを選んでいく可能性はこれからますます増えていくと思う

(仙台放送)

仙台放送
仙台放送

宮城の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。