「朝市のカリスマ」3つの朝市を定期開催 農業と食の大切さ伝える…自身の農園では“農ある暮らし”実践【愛知発】
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「朝市のカリスマ」3つの朝市を定期開催 農業と食の大切さ伝える…自身の農園では“農ある暮らし”実践【愛知発】

2店舗が3年後には80店舗に…たくさんの人で賑わう朝市を立ち上げた女性

愛知・津島市に、2011年から3か所で朝市を立ち上げてきた42歳の女性がいる。そのうちの一つ「東別院てづくり朝市」は、220店舗が集まる東海地方最大級の朝市となっている。女性は、自身の農園では「体験農業」や「ミニ牧場」なども開設、たくさんの人に農業と食の大切さを伝えている。

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愛知・あま市の甚目寺観音で毎月12日に開催される「甚目寺観音暮らしの朝市」は、手作りの食品やアクセサリーなどが並び、多くの人で賑わう。

この朝市は、3人の子供を育てながら地域とのつながりを作る飯尾うららさん(42)が、2011年3月に立ち上げた。

飯尾うららさん:
(最初は)2店舗、うちの野菜と仲間のやっていたお弁当。友達3人で始めました

2店舗からスタートした朝市は、徐々に出店者が増え、3年後には80店舗になった。
しかし、始めた当時は全く人が集まらなかったという。

当時からの出店者:
(最初は)鳩の数の方が多かった。(うららさんが他の店に)声かけてこうなった。大恩人

他の出店者:
うららちゃんがやっているから皆やるみたいな…。学びに来てるよ、他県から。すごい人ですよ、朝市のカリスマ

うららさんは、甚目寺観音の朝市が始まって2年後の2013年に、東別院でも運営を任され、「東別院てづくり朝市」を立ち上げた。今では220店舗が集まる東海地方最大級の朝市となっている。

農薬などを一切使わない…農業を生活の中心とした“農ある暮らし”実践

愛知・津島市の田園地帯に、うららさんが代表を務める農園「INUUNIQ VILLAGE(イニュニックビレッジ)」がある。イニュニックとは、イヌイット語で「命」。「命の村」という意味だ。

農園内には牧場や畑があり、農業を生活の中心とした“農ある暮らし”を実践している。うららさんは、ここで農薬や除草剤を一切使わないこだわりの野菜作りを続けている。

飯尾うららさん:
(肥料は)油かすとか植物性のものを最低限だけ。子供たちに安心して食べさせられる野菜を育てたい

土づくりから手間をかけて育てた野菜は、色鮮やかで力強さを感じさせる。朝市では、このように育てた安心安全の美味しい野菜を販売している。

フルーツキムチに食べられる花も…珍しいものと出会えるのも朝市の魅力

この日は、農園のすぐそばにある紡績工場の跡地で「みんパタ 暮らしの朝市」を開催。「みんパタ」とは「みんなの畑」の略。毎週土曜日の午前10時から午後2時まで、近隣の生産者やクラフト作家たちが集まる地元密着型の小さな朝市で、毎回約20店舗が出店している。

この日、うららさんの店「みんパタ 野菜ブース」には、キクイモや朝採れのサンチュなどが並んでいた。毎回同じ種類の野菜ばかりだと面白くないと、バラエティに富んだ野菜を揃えている。

そしてキムチのお店「Haneul(ハヌル)」では、「フルーティーキムチ」(400円~)が人気だ。

Haneulの店主:
漬けダレの中に、砂糖ではなく5種類のフルーツと野菜のすりおろしをたっぷり入れて甘みを出している

自家製の梅シロップや、リンゴ、オレンジなどの5種類のフルーツと、野菜をすりおろし甘みを出したオリジナルのキムチは、やさしくコクのある甘みが特徴。

同・店主:
ここの朝市のおかげで、いっぱい食べてもらってお客さんがついてきたので、本当に感謝

「帆もり海苔店」では、三重・四日市で漁師をするご主人が育てた海苔「ヤキノリ・アジノリ」(各1箱500円)を奥さんが販売している。

飯尾うららさん:
我が家でも人気。この味のりは、買って1日~2日でなくなります

かわいらしい商品ラベルも、ご夫婦でデザインしている。

南知多町で種づくりから花を育てている農園「me! babygreens&edible flowers」では、食べられる花「エディブルフラワー」を販売。

コロナ以前はレストランへの出荷だけだったが、今では朝市で一般向けに販売している。他ではあまり見られないものと出会えるのも朝市の魅力だ。

雑貨やクラフトのお店も多く出店している。「natural woody」では、「寄木のアクセサリー」(1000円~)や、「丸い木と押し花のアクセサリー」(1600円~)など、木や押し花などを組み合わせたアクセサリーを販売。この店の店主は、うららさんが立ち上げた「甚目寺観音朝市」のファンだったという。

natural woodyの店主:
(朝市に)絶対出たいと思って、7年前にうららさんのところに飛び込みで「キャンセル待ちでもいいから空きがあったら」って言ったのがきっかけ

この店は、甚目寺の朝市の他に東別院や津島の朝市にも出店し、うららさんが運営する全ての朝市を制覇した。

一番大切なのは思いを込めているか…SNSで出店者の情報を入念にチェック

現在定期開催している3つの朝市の出店者の選考は、全てうららさんが行っている。春に行う店の入替に際し、出店候補のお店の情報はインスタグラムなどのSNSでチェックしている。

飯尾うららさん:
(一番は)愛があるかどうか。しっかり自分たちの思いがあって作っているか。それが見えてくると応援したいし、出てほしいなって。(新しい)出店者の選考って、朝市を盛り上げるためにはすごく大事

「どのような人が出店するかで朝市の色や空気が変わる」。うららさんは、選考は責任重大と話す。

「体験農場」に「ミニ牧場」…まるで農業のテーマパーク

うららさんの農園では農業の楽しさを広めるために、年間を通じて土づくりから収穫までの野菜作りを学ぶ農縁(のうえん)塾を開催。2022年で7年目のこの塾には、毎年多くの家族が参加している。

子供:
俺が一歳のときから

母親:
子供が生まれて、一緒に土に触れたいなと。(7年前から)ここに来ると癒される。子供を連れて安心して過ごせるのも魅力的

うららさんは、コロナ禍で朝市が中止になった2020年3月、家族とスタッフで小さな牧場を作った。ここは、まるで農業のテーマパークだ。

飯尾うららさん:
牧場ができたおかげで、畑に人が集まるように。畑が野菜を作る場所だけではなく、畑で人が集えるコミュニケーションの場になったらいいなと。だいぶ「命の村」に近づいてきています

うららさんは、農園での体験農場やミニ牧場などを通して、農業と食の大切さを伝えている。

飯尾うららさんが運営に関わる新しいマルシェ「HISAYA MARKET」が、毎月10日にヒサヤオオドオリパークで開催されている。ワークショップなども実施している。

(東海テレビ)

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