2022年4月8日に、男子ソフトボールの日本リーグが開幕する。
7度目の優勝に向けて新シーズンを迎える、岡山市の平林金属ソフトボール部を取材した。 

2022年で創部21年目を迎えた平林金属男子ソフトボール部。現在メンバーは23人。

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今季のスローガンは「~完全制覇へ~ 個の色を鮮やかに 新色の黄金を創れ」
今シーズンは、キャッチャーとショートのセンターラインが抜け、新たなチームでリーグに臨む。

日本リーグは2019年に東西のリーグが統一され、18チームが参加。ヒラキンは、これまで3大会連続、6度の栄冠を手にした。 

チームを率いるのは吉村啓監督(45)。2022年11月に開催される、ワールドカップの日本代表監督にも就任。世界ランキング1位の日本代表監督は、リーグでも日本一を狙う。 

吉村啓監督:
2022年は機動力を絡めながら、バントやセーフティーバント、(動きながら打つ)スラップなど、そこに長打を加え、いろいろなバリエーションで戦いたい

爆発力に機動力交えた攻撃にスイッチ

これまで、全員の爆発力で得点を量産してきたヒラキンだが、今シーズンは、セーフティーバントなど機動力を交えた攻撃にスイッチ。得点源のクリーンアップは、世界レベルの強打者が並ぶ。
3番の松田投手(35)は、投手と打者の二刀流でチームをけん引。2019年の世界選手権では、防御率や打率など、主要タイトルも獲得。日本19年ぶりの銀メダルに貢献し、日本人4人目となる世界野球ソフトボール連盟の最優秀選手にも選ばれた。
世界トップクラスのバットコントロールで、ヒットを量産する。 

松田光投手:
若い子が良い流れを作ってくれると思うので、しんどい試合、大事な場面で打てるようなベテランの味を出していきたい

4番はチームの精神的な柱、とにかく明るいキャプテンの鳥山選手(29)。
昨シーズンは首位打者を獲得、最高殊勲選手賞にも選ばれた。
185cm、体重100kgの体格を生かした、ボールをつぶす豪快なバッティングが売り。

鳥山和也選手:
松田さんのあとを打たせてもらっているので、警戒も強くなると思う。そこで打てなかったら、チームも勝てない。4番が打てなかったら試合も負けるので、絶対打ちます

そして、5番の八角選手(25)も、世界選手権・準優勝メンバーの1人。
コンパクトなスイングでミートがうまく、チャンスに強い選手。 

日本の頂点に何度も立つヒラキンだが、こんなことも…
自身で撮影した動画を編集し、YouTubeにアップしている。チャンネル登録者数は約2万4,000人となった。

松田光投手:
少しでも、ソフトボールを知らない人に興味を持ってもらえるか考えた時に、YouTubeにあげたら目に付くと思い、始めました

日本一のメンバーは未来を見据え、競技人口の底上げにも力を注いでいる。

守りは日本代表の2枚看板が軸

守りの軸は、エース・松田投手と、入団2年目の小山投手。 
日本代表のエースも務める松田投手は、120km/hを超えるドロップに加え、打者の手元で浮かぶライズボールなど、6種類のボールを使い分けている。

松田光投手:
小山の支えになれれば。
シーズン通して1人はきついので、要所要所でしっかり投げて、自分の役割を果たしたい

そして、180cmの長身、小山投手(23)の武器は、国内最速と言われる135km/hのカットボール。
バッターボックスでの体感は、180km/h後半に相当するという。

日本代表の2枚看板が守りの要。 

小山玲央投手:
国内では速い方だと思う。スピードとかコントロールをミスしないように投げるのが売り。2021年は(自分が投げて)負けていないので、継続的に負けなしでシーズンを終われるように頑張りたい

個性あふれるチームに、新たに20歳の小島聖矢選手が入団した。
若い選手も加わり、チーム内の競争も激化。全体のレベルも上がっている。

吉村啓監督:
打つ力が落ちた分、点差が拮抗(きっこう)してくると思うので、よりスリリングな試合が見られると思う。3対1のゲームを繰り広げられれば、日本一になっていると思う

日本リーグは4月8日に開幕。ヒラキンは、7度目の日本一を狙う。

(岡山放送)

岡山放送
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