沖縄県で困窮世帯の食料支援を行う、ゴージャス理枝さん。2年に及ぶコロナ禍で、困窮世帯の現状はより厳しさを増している。日々支援に奔走する活動に改めて密着した。

家族がコロナ感染、収入半減も

6人家族全員が感染した世帯の母親(40代):
どうしようかなと思っていました。みんなコロナにかかってて

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ゴージャス理枝さん:
治った?完治した?

6人家族全員が感染した世帯の母親(40代):
もう完治しましたね

2020年から困窮世帯の食料支援を続ける「女性を元気にする会」のゴージャス理枝さん。母親たちからのSOSを受け、食料の配達に駆け回っていた。

ゴージャス理枝さん:
全然働きに行けなかった?

6人家族全員が感染した世帯の母親(40代):
行けなくって、1週間ちょっとくらい。(収入も)もう半分ですね

ゴージャス理枝さん:
全く半分に減るような感じ? 

6人家族全員が感染した世帯の母親(40代):
そうですね。旦那さんも感染したので

オミクロン株に置き換わりかつてないスピードで押し寄せた新型コロナウイルスの第6波。もともと生活に余裕がなかった世帯はより厳しく、平穏に暮らしていた世帯もまた十分な食料を確保できないほど困窮するケースが相次いでいる。

6人の子を育てる母親:
旦那が自営業で仕事しているけど、コロナでしょっちゅう休みで

ゴージャス理枝さん:
自営業は何のお仕事ですか?

6人の子を育てる母親:
飲食業。日中も他の仕事しているんですよ、間に合わなくて

ゴージャス理枝さん:
大分収入が削られているんだね

6人の子を育てる母親:
(収入は)半分以下。足りないですね、普通に

生活に苦しむ母親たちを救いたい

ゴージャス理枝さんもかつて、2人の子ども育てるシングルマザーとして誰にも助けを求められない苦しい生活を送った経験がある。似たような境遇に置かれる母親たちを1人でも多く救いたいとの思いを胸に、現在は週に2回、丸1日かけて食料の配達を行っているが、それでもまだ支援を待つ世帯は60世帯以上ある。

ゴージャス理枝さん:
なんかもう、心が詰まる思いというのを結構しますね。ここ最近は多くて、この収入でどうにかしていかないといけない。やっぱり固定費を削ることができないので、削るものって言えばもう食料しかないわけですよ

2021年9月にリースした食料の配達に使っている新車の走行距離は、半年で8000キロを超えた。

ゴージャスさんと共に食料支援を行う人は…。

マツ毛美紀さん:
8286キロ。(支援は)本部と今帰仁、南部は八重瀬や糸満まであるので、ちょっとびっくりですね

ゴージャス理枝さん:
いつになったらこの食糧支援の目処が立つのっていうぐらい、今見通しが全くわからない状態ですね。放ってはおけないんで。まして、どこからもう支援が受けられてないっていうのも分かるし、孤立してる世帯っていうのも分かっているし。まだまだ続きますね、支援は

倉庫の食料が尽きかけるも…広がる支援の輪

終わりの見えない支援に明け暮れる日々。ただ暗く長いトンネルの中でも、県内外から寄せられる大量の食料がゴージャスさんの活動を支えている。

ゴージャス理枝さん:
(支援に奔走していて)ひなまつりっていのも本当に分からなくて。支援者がこうやって持ってきてくれて、ひな祭りって知った。喜ぶよね、きっと。多分これを買えないはず

ゴージャス理枝さん:
2月の最初のころ、倉庫が空になりかけました。どうしようと思った時に個人や企業に持ってきていただいて、こんな感じに。ありがたいよね。とにかくお腹さえ満たしてくれれば元気になれるし、乗り越えられるのかなと、コロナも

自身の時間や労力を惜しまず困窮世帯と向き合い、支援を続けるゴージャス理枝さん。その姿は多くの人の心を動かし、支援の輪は着実に広がりをみせている。

(沖縄テレビ)

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