2023年3月に開業予定の北海道日本ハムファイターズの新球場。その中にサウナができることが発表された。なぜボールパークにサウナなのか? その謎に迫る。
11年ぶりにロゴとユニフォームを一新した北海道日本ハムファイターズ。北海道北広島市に建設中のボールパークでも、斬新な施設が計画されている。
その一つがレフトスタンドにできる「タワーイレブン」。ホテルや温泉、サウナが併設される。そこには、野球だけではなく新しいボールパークの可能性が秘められていた。
建設中のボールパークで、新しい施設に関する会議が行われた。
この記事の画像(14枚)野球場にサウナ構想!?
SQUEEZE 社長 舘林 真一さん:
ホテルの客や、サウナや温浴だけ利用する人も想定しないと
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
試合がある日とない日で運用が変わると、なかなか大変ですよね
球団職員の小川太郎さん。新球場にサウナの仕掛け人だ。もともとは大手商社に勤務していたが、ボールパーク構想に共感し、5年前にファイターズに転職した。
一体どんなサウナになるのか?
"野球を見ながら"楽しめるサウナへ
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
最大で30人くらい。水着を着用して、男女いろいろな人で楽しめる空間にしたい
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
“ととのえテラスシート”という名前で、サウナや水風呂に入ったあと外気浴で休憩をする空間。本当にフィールドがよく見える、試合展開を追える座席
サウナができるのは、レフトスタンドに建設される「タワーイレブン」という5階建ての施設だ。
ダルビッシュ投手や大谷選手の背番号にちなみ名付けられた。球団によると、世界で初めての球場内にあるサウナだという。
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
休憩したり集まったりできるスペースも作ろうということで、バーカウンターでオリジナルのビールや軽食を楽しみながら、友人や家族とくつろげる空間も
仕掛け人もサウナ好きの"サウナー"
なぜ球場にサウナを作ろうと考えたか? 小川さんがサウナと出会ったのは2年前。今では毎週通うほどのサウナーだ。
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
多様な観戦スタイルを作ることを重視。新球場になって、野球がすごく好きなわけではない人に来場してもらう動機やきっかけを作りたい
目指すは"市民や観光客が集う"場所作り
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
もう一つ球場で大事にしている価値観が、コミュニティを作ること。温泉もサウナも文化になりうるし、コミュニティを作りやすい仕掛けになる
キッズエリアやレストランなど市民や観光客が集い、試合がない日でも交流できるエリアを重視している。
今まで例のないサウナの構想には、ある人の助言があった。国内約30のサウナのプロデュースをしてきたブームの火付け役、“ととのえ親方”こと松尾大さんだ。
松尾 大さん:
ホームランが出たら、ロウリュのサービスがあると面白いよね。バットの材料のアオダモの木を、サウナの一部に使ったりするのもいい
全く新しい発想の球場の開業まで、あと1年あまりとなった。
北海道日本ハムファイターズ ファシリティクリエーション部 小川 太郎さん:
球場に楽しみを見いだして、ふらっと立ち寄ってくれるような多様な観戦環境を作っていきたい。わからないなりに考え、助言をもらいながらチャレンジを続ける
小川さんの挑戦は続く。新球場開業の日がますます楽しみになってきた。
(北海道文化放送)