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名古屋の人に全く知られていない…ナゴヤを連呼する謎の歌

YouTubeで、外国人が配信する不思議な「名古屋ソング」を見つけた。歌詞の中で「ナゴヤナゴヤ」と名古屋を連呼する摩訶面妖な謎の歌…。一体、誰が何のために歌っているのか?

YouTubeにアップされているこの動画、歌詞の内容はよくわからないが、外国語に交じり“ナゴヤ”を連呼するデュエットソングだ。

3番まである約5分の曲の歌詞には、「テバサキ」「ヒサヤオオドオリ」「ナナナ、ナナチャン」など、名古屋の名物や名所が登場する。名古屋をアピールしているようにも聞こえるが、「ザ ファニー(滑稽な)シティー ナゴヤ」のようなフレーズも…。

名古屋の街で、この曲がどのくらい知られているか調べてみると…。

男性A:
知らない

女性A:
初めて聞きました。すごい名古屋推してるなって

初めて聞くという人ばかり。それもそのはずで、YouTubeでの動画再生回数は約1300回とあまり聞かれていない。そもそも、名古屋人の知らないところで歌われているこの謎の曲は、どこの国の言葉なのか…。

男性B:
アラブ系か、東南アジア系か…

女性B:
東南アジア?タイ

曲調や文字の雰囲気から東南アジア、特にタイではという声が多く聞かれた。

タイ?スリランカ?ネパール? 謎は深まるばかり…

手掛かりは、動画のジャケットに映っている男女と、歌われている外国語。

まずは、名古屋市東区にあるタイ料理のお店「東桜パクチー」を訪ね、お店で働くタイ人のスタッフに動画を見てもらった。

タイ人のスタッフ:
分からない…タイ語じゃないね。スリランカ!

タイ人の皆さんは、文字を見る限りスリランカではないかと推測。そこで、中区にあるスリランカ料理のお店「スリランカの台所」で、動画の曲を聞いてもらうと…。

スリランカ人の料理人:
スリランカ人ではないです

男性は、イントロだけでスリランカでないと断言。ジャケット写真に写る男女の顔から、スリランカ人ではないとすぐに分かったという。では、一体どこの国の人なのか?

スリランカ人の料理人:
これ見ると、ネパールの方と思います

顔の特徴などから、ネパール人ではないかとのこと。

歌っている女性を知る人にたどり着く!

そこで、中区にあるインド・ネパール料理の店「インパール」へ。ネパール料理店のオーナーの男性に、動画を見てもらった。

ネパール人の男性:
あーわかったわかった。女の子を知っています。学校の先生をやったり、店をやっている

男性は、歌っている女性を知っていた。

ネパール人の男性:
そんなに遠くないから会えるよ。会えるし、踊ってみせるし、何でもOKだよ

ジャケットの女性はネパール人で、学校の先生をしながらネパール料理店で働いているのだという。

帰国が叶わない母国への想いを込めて

親切な男性の案内で、彼女が働くというネパール料理店へ。そこには「ナマステ!」と笑顔で迎えてくれる女性がいた。

ナゴヤを連呼する歌を歌っていたのは、名古屋在住20年のアスタ・トゥラダールさん。名城大学を卒業後に博士号を取得。現在は大学の非常勤講師をしながら、中区錦のネパール料理店で働いていた。

ここで本題。何がきっかけでこの歌を作り、どのようなことを歌っているのか…?

アスタ・トゥラダール​さん:
コロナが深刻になって日本とネパールとの行き来ができない。手紙を送っても、郵便物も届かない。名古屋の魅力を伝えながら、名古屋に住んでいる人の事情を、本当のことを伝えたかった

アスタさんは2021年2月、帰国が叶わないネパールに向け名古屋の魅力を伝えたいとこの歌を作ったという。歌の内容は、コロナ禍でなかなか会えない名古屋のネパール人男性と、本国にいるネパール人女性とのやりとりという設定だ。

歌詞を日本語に訳すと、「名古屋においでよ、セントレアのラウンジで待ってるよ」「手羽先も食べに行こう」「名古屋城で自撮りしよう」など…。

アスタさんは名古屋の魅力を伝えるため、歌詞に名物や名所を入れ、より多くの人に見てもらえるように英語も織り交ぜた。ちなみに、一緒に歌っている男性も名古屋在住のネパール人歌手で、アスタさんからデュエットを持ちかけた。

ネットで見かけた謎の名古屋ソングを調べてみたら、コロナ禍でなかなか本国へ帰れないネパール人女性が、ふるさとに向けて名古屋の魅力を歌ったものであることがわかった。

※動画はYouTubeで「astha 名古屋 名古屋」で検索すると見ることができる。

(東海テレビ)