簡単で美味しい低温調理が人気

おうち時間が増えたことで人気になっている低温調理。クリスマスシーズンを前に国が注意を呼びかけた。

クリスマス料理に華を添えるローストビーフ。さらに最近の健康志向で話題のサラダチキンなどコロナ禍で料理をする時間が増え、人気なのが低温調理。

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東京・自由が丘には低温調理が売りのポークステーキの店「MALLORY PORK STEAKE」も。

50代男性:
とってもおいしいですね 肉肉しい感じがすごい。低温調理が今話題になっているのでそれが楽しめるのは嬉しい

低温調理とは60℃程度の温度で調理することで肉が柔らかく、ジューシーに仕上がることが最大の特徴。簡単だが、本格的な料理が作れるということでSNSなどでも話題の低温調理。

街でも多くの人が実践している。

50代女性:
コロナ禍ではまった。鶏の胸肉入れて5分くらい火にかけたらそのまま止めてじっくり中まで火を通す

――水温を管理している?

50代女性:
いや適当

60代女性:
最初は熱くしておいて後は時間を調整して(お湯)から出す

やり方を間違えると食中毒の恐れも…国が注意喚起

しかし、おうちでの低温調理について国の食品安全委員会が食中毒の恐れのあると、注意を呼びかけた。

調理温度が低いため殺菌という面で十分に気をつけなければいけない。菌を殺すためには豚肉の中心部の温度が高ければ短い時間での加熱で良いが、低い温度の場合には長い時間が必要。

豚肉の場合、肉の菌を殺す温度は63℃が目安とされている。そのため63℃のお湯で3時間40分、中心まで加熱する必要がある。

その温度をキープしたまま30分間熱を加えて殺菌しないといけない。

鶏肉は厚労省の衛生基準では水温が63℃で最低でも1時間40分。牛肉は58℃で最低2時間8分もの料理時間が必要。

さらに肉を焼いてからアルミホイルで保温するだけのものや、お湯に入れて火を止めてしまう方法は温度管理が難しいため、食中毒の危険性が高まる。

ポークステーキ専門店では機械を使って、水温を66℃にキープ。

中心温度が66℃になってから1時間加熱することで、食の安全とおいしさを守っている。

マロリーポークステーキ自由が丘店・若林勇太店長:
うちの会社が導き出したのは(中心温度66℃で1時間)これが一番ベストなんじゃないかって。何年もかけてこの温度帯を見つけたっていう。

食品安全委員会では、SNSなどのレシピを鵜呑みにせず、正しい加熱方法を守って欲しい・・・、

特に気温が下がる冬の時期にはお湯の温度も下がりやすいので、低温調理をするときには温度計などを使って適切に調理して欲しいとしている。

(「イット!」12月21日放送分より)