山陰地方は、12月に入り本格的な冬に向かっている。こうした中で気をつけたいのが、寒さによる健康被害。
鳥取県はネットを通じ、風呂場で頻発している「ヒートショック」への注意を呼びかけている。

県のアプリで“ヒートショック”を喚起

12月上旬の鳥取市、イチョウ並木の葉もほとんど落ち、冷たい雨が降る天気が増えてきた。最高気温も10度前後となり、道往く人は防寒着に身を包み、寒さをしのいでいる。

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勝部正隆記者:
こうした中で気をつけたいのが、寒さによる健康被害です。鳥取県はこのように、その防止を訴えています

県のアプリ「あんしんトリピーメール」で、11月下旬から注意が呼びかけられているのは「ヒートショック」だ。

(Q.ヒートショックとは?)
鳥取県健康対策課・福光康文課長補佐:

急激な温度変化による血圧の急変で起きる健康障害のこと。脳卒中や心筋梗塞、失神など入浴中の事故につながる

お風呂に入ったことで起きるヒートショック。冬の寒い時期に頻発している。鳥取県内の2020年のヒートショックによる救急搬送件数は、冬場の4カ月間で全体の半数以上を占め、搬送される人の8割以上が高齢者となっている。

こうした事態を何とか少なくしていこうという「あんしんトリピーメール」での注意の呼びかけ。トリピーメールを開くと、日本気象協会の「ヒートショック予報」のページへ誘導。
この予報は気象情報に基づき、冬場に浴室とそれ以外の部屋とで生じる可能性がある温度差などから算定したリスクの目安を、危険度が高い順に赤、黄色、水色の3段階に分けて発表している。

急激な温度差が出ないよう対策

命にも関わりかねないヒートショック。実際に高齢者はどう対応しているのか、街で聞いてみると。

高齢者:
お風呂を暖房している

高齢者:
家族が配慮してくれて、お風呂に入る前に浴室を暖めてくれる

ヒートショックを防ぐには、浴室を暖めて他の部屋との温度差を小さくすること。またお湯の温度を41℃以下とし、長湯をしないことなどが大切だという。

「あんしんトリピーメール」には、こうした注意事項も書かれている。この注意の呼びかけは、毎週の週初めに更新。県は3月いっぱいまで続けることにしている。

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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