北海道でも、いつ起きてもおかしくない地震や津波。備えはできているだろうか。

山梨県と和歌山県で12月3日の朝、相次いで震度5弱の大きな地震が発生した。
被災時の情報はどう把握したらよいのか? 北海道内の自治体では、最新のハザードマップの導入が進んでいる。

この記事の画像(8枚)

山梨県と和歌山県で12月3日午前、相次いで起きた震度5弱の地震。太平洋側の広い地域で警戒が続く「南海トラフ地震」との関連はないとされているが、北海道内で心配されているのが「千島海溝地震」だ。

災害時に、住民にどう情報を伝えるか。釧路市ではある試みが始まっている。

北海道で切迫しているとされているのが、千島海溝を震源とする東日本大震災クラスの超巨大地震だ。
"巨大地震"が発生した場合、北海道東部を中心に26メートル級の"巨大津波"が発生すると予想されている。

いま、まさに地震や津波が発生したらどう行動する?

釧路市民:
どこ…山? 山に逃げるかな

釧路市民:
決められてられているんじゃなかったけ、何かの上…どこに避難するんだろう、わからないね

北海道釧路市では、2021年10月から電子版のハザードマップを公開。パソコンやスマートフォンで津波や洪水、土砂災害に関する情報を見ることができるようになった。

さらに、スマートフォンではGPS機能で現在地から近い避難所を確認することもできる。

釧路市の観光名所「幣舞橋」で一番近い避難所を検索すると…近くに見えるホテルの3階が避難所と表示されると言ったシステムだ。

新型コロナウイルス対策として、「避難場所の混雑度合い」も3段階で表示。道路の通行止め情報や給水所、充電場所まで表示される。

釧路市防災危機管理課 佐々木和史 防災危機管理監:
従来のハザードマップだと、紙1枚で釧路市内が表示されるので自分の位置がどこか、避難所にどれくらいの距離があるのかわからない状況でした。防災士の方々の意見も取り入れて、運用を開始しています

いつ起こってもおかしくない地震や津波。自分の身を守れるよう備えておくことが大切だ。

従来の「紙」から「電子版」へ更新した最新のハザードマップは、釧路市、標津町、美幌町、七飯町、中頓別町の5市町で導入されていて、2021年度中にさらに4市町が導入を予定している。

さらなる普及も求められるが、いざという時に、どう行動するか。改めて自分の家や勤務先など拠点となる場所の周辺を確認する必要がありそうだ。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。