コロナ禍となった2021年も、Twitter上ではさまざまな投稿が話題となり、中には数万にも及ぶ人からリツイートされる“バズる”体験をした人がいる。
ただ、“バズりたい”という願望はあってもそうなるのは一握りで「実際バズったらどんなことが待ち受けるのか」は経験したものにしかわからない。
新たな年を迎える前に、今年バズった投稿者に当時体験したことや、気になるその後を聞いてみた。
工学部卒が生み出した「工具箱おせち」
皆さんがイメージする“おせち”はどのような容器に入っているだろうか。今年1月1日に投稿された、これまでになかったおせち「工具箱おせち」がネット上で話題になった。
工学部3人が集まるとおせちはこうなる pic.twitter.com/Q590lVQqSJ
— しょうだい (@tshoudai) January 1, 2021
「工学部3人が集まるとおせちはこうなる」とのコメントと共に投稿された動画には、赤と黒の工具箱におせちが詰められていたのだ。開けると左右に開く2段式の工具箱の中は、伊達巻や紅白のかまぼこなどがぎっしりと詰められて華やか。
動画を投稿したのは、大学の工学部卒業のしょうだいさん(@tshoudai)。同じく工学部卒の恋人がやってみたいといい、おせちのために新品の工具箱を購入、しょうだいさんと恋人、工学部に在籍する現役大学生という恋人の妹さんの3人でおのおのが食べる料理を詰めたそうだ。

この投稿にTwitterでは、「理系の必需品、工具箱!あるある」「工具箱をおせちにする発想よ!」「とても重工(重厚)ですね」といったコメントが寄せられ、12月下旬までに2万6000リツイートと、10万7000いいねを集めている。さらに、動画は154万回以上再生されたのだ。
(参考記事:“工具箱のおせち”を工学部が作ってみた…作者「予想外に便利」)
なお、工具箱を使用する際は食器用洗剤で丸洗いを3回し、消毒用エタノールで拭いたうえで、具材が工具箱に直接触れないよう、別の容器に入れてから詰める心掛けをしていたという。

その後、公園でお弁当箱代わりにも利用
とてもインパクトのあるおせちで、約1年前のことだが覚えている人も多いかもしれない。その後、この工具箱はどうなったのだろうか? またもう数日で新年となるが、2022年の正月も「工具箱のおせち」を作る予定なのか?
バズった当時の様子も含めて、改めてしょうだいさんに聞くとすてきな後日談があった。
ーー現在、あの工具箱はどうなった?
使用した工具箱は、箱に入れて保管しております。
ーーおせち以外にも使ったの?
何度か利用しました。知り合いと公園に遊びに行った際のお弁当箱代わりにネタとして。
ーーその時の反応はどうだった?
「また有効活用してる」との事でした。

ーー前回の取材時に探していた「工具箱のような重箱」は見つかった?
残念ながら見つけておりません。どこかで製作して頂けたらなと思っております。
ーー2022年のおせちはどうする?
2022年は年末年始に自宅にいないため作りません。ただ、せっかく購入したのでまたやるつもりです。

バズりに「ありゃま…」という感じ
ーー「バズっている」と気がついた日について教えて
お正月でしたので暫くしてから気がつきました。おせち以外にもうどんを打ったりしていたのでひと段落してからでした。
ーー「バズり」にどう思った?
ありゃま…という感じです。
ーー取材を受けてみてどう?
(取材依頼は)7〜8件だったと思います。細かくお聞きになる方もいればあっさりした方もいるのだなと思いました。

ーー話題になったことで、Twitterに変化はあった?
増えはしましたが、その後繋がりが出来たとかはないので、ただ単にフォロワー数が増えただけでした。
ーーバズって困ったことは?
ある一定のRT数以上になると面倒なリプライが来ました。
ーー印象的なコメントを教えて
大多数の方が「面白い、やってみたい」などの好印象なリプでしたが、「工学部舐めるな、汚い、食う気が失せる」などのリプもありました。
当時の恋人と結婚「思い出に残るワンシーン」
ーーその後、投稿に反応は増えた?
時折、リツイートされてます。
ーーバズったことに家族の反応はどうだった?
母はTwitterをしていないので分かりませんが妹は見たと言っていました。「私(文系)にはない発想」だと言ってました。
ーー周囲に変化はあった?
妻(当時交際相手)の勤務先の方も見ていたそうで話題になったそうです。

ーー発案した恋人と結婚したの?
5月に入籍致しました。
ーー結婚のきっかけは「工具箱おせち」?
どうでしょうか…思い出に残るワンシーンではあったと思います。

ーーまたバズってみたい?
何か機会があれば。笑
皆さん大変な状況ですので楽しく感じる物でバズりたいですね。
ーー最後に、これから初めてバズりを迎える人にアドバイスするとしたら?
リプライに返信するのはトラブル回避の為に相互フォローの方のみにした方がよいです。
「工具箱おせち」を発案した恋人と結婚したということで、すてきな“その後”を聞くことができた。2022年は「工具箱おせち」をしないそうだが、公園に行くときなどに使ったり、おせちもするつもりとのことなので、今後もこの工具箱は活躍していきそうだ。