この記事の画像(15枚)

古市憲寿:
凄い何か僕の中で、正義の人だなって印象があって…

今回の「エンタメ社会学」は、芯の強い女性の役では右に出る者はいない、日本を代表するトップ女優・天海祐希さん。
理想の上司ランキングでは6年連続1位。共演者のみならず、世間からも憧れられる存在です。
女優・天海祐希は、本当に正義の人なのか?
プライベートでも親交があるという、社会学者・古市憲寿が迫ります。

向いている職業は“刑事”? 天海祐希の正義とは

女優・天海祐希さんといえば、代表作は数知れず。
「BOSS」では、警視庁捜査一課の刑事役。「離婚弁護士」では、依頼人に寄り添い、問題をさっそうと解決する敏腕弁護士役。さらに「トップキャスター」では、報道という仕事に使命感をもつキャスター役など、ありとあらゆる職業を演じてきました。

古市:
色んな職業を演じてきて、この職業、実は自分に向いてたんじゃないかなと思う職業とかありますか?

天海祐希さん:
刑事。もう即答、刑事。やりたかった。自分の知識と経験とで誰かを守れる

古市:
天海さんは、凄い “守る”っていう言葉とイメージが重なるというか…

天海祐希さん:
あー本当ですか?
警察の方が道々にいらっしゃるじゃないですか。そういう方を見ると、声は掛けられないですけど、「ありがとうございます」って言いながら通ってます

“お母さんに電話!?”…俳優・玉山鉄二からタレコミに仰天

約10年前に放送されたドラマ「BOSS」では、個性派刑事たちをまとめあげる上司役を演じた天海さん。実は、ドラマの撮影中にこんな出来事があったそうです。

天海祐希さん:
ちょうど警視庁の前の交差点で、そこを渡るっていうシーンを撮ってたんですね。
そこに大きなバスのようなものに警察官の方たちが乗って、私の目の前を通ったんです。窓中の方と目が合ったんですね。私の目の前を、そのバスが通過していったんですよ。
これはと思って、何も言わずに

天海祐希さん:
敬礼をしながら通ったら、車の中からみんなが顔出して。ちょっと感動、感動した。
もうなんか3つ4つの窓から、3、4人の顔がでて。皆さんのため、がんばりますって思いながら

「BOSS」で、天海さんの部下役として共演した玉山鉄二さんも、まさに正義の人とも言える天海エピソードを教えてくれました。

古市:
(玉山メモ)天海さんは母の日に、共演者、スタッフの母親に電話しなさいっていう風に言って、みんなのお母さんと話してくれました。
僕の母と結構 長電話をして貰い、母は本当に喜んでいました。
凄いですね、母の日に、たまたまお仕事で

なんと天海さん、母の日に行われた撮影の合間に、共演者やスタッフに母親へ電話をかけさせ、1人1人と話をしたそう。

天海祐希さん:
玉ちゃんのお母さんであったり、あと竹野内くんのお母さんであったり、ケンコバちゃんのお母さんであったり、みんなに代わって「はー」とか言って、
うちの母もなんかいやーとか喜んでるから。あれはちょっと良い親孝行でしたね

古市:
天海さんってそういうなんか、素敵なおせっかいが多いですよね。

天海祐希さん:
素敵取れたら、ただのおせっかいじゃないですか

古市:
いやいやいや(笑)。
おせっかいなんだけど、凄い素敵だなと思って、全部エピソードが

さらに、玉山さんからはこんなエピソードも。

「天海祐希を辞めたい?」トップ女優の思いとは

古市:
(玉山メモ)本番に俄然強い方なので、基本NGはないですが、NGを出されたときは自分自身に異常に腹が立っているのを見たことがあります。

天海祐希さん:
あはは(笑)。玉ちゃん、ありがとう。いやそうですね。あの示しが付かないじゃないですか。
だから、だから自分に腹が立つ

古市:
いやでも、その人生めちゃくちゃ大変じゃないですか。周りに対してもちゃんとそうやって優しくあって、自分に対しても凄い厳しくあるって。

天海祐希さん:
うん、だってこれだけ皆さんに見て頂けるような所でお仕事させて頂いて、自分の力量以上のお仕事を頂いたりしているんですから、そのくらい努力しなきゃダメですよ。

古市:
努力がもう辛いなって思うことはないんですか?

天海祐希さん:
いやー、辛いなと思わない。やって当たり前だと思ってます

古市:
天海祐希をもう辞めたいなと思うことはないんですか?

天海祐希さん:
辞めたいなと思ったことはないですね。

辛いとも、辞めたいとも思わない。
これが「天海さんが天海祐希たる所以」なのかもしれません。

さらに天海さん、宝塚入学試験ではこんなエピソードがあるんです。

入学試験で「落ちたら二度と来ない!」…驚きの一言

古市:
中学校が演劇部なんでしたっけ?

天海祐希さん:
そうなんですよ。

古市:
それは誘われて?

天海祐希さん:
いや、自分がやりたかったんですね。
担任の先生が三者面談の時に、この子は宝塚に入れたらどうですかって母親に言って下さって。
宝塚に行ったら舞台に関する色んな事を学ばせて貰えて、芸事の色んな事を学ばせて貰えると。
そこしか分からなかったんですけど、面接の時に今年落ちたらどうしますか?って言われたんですね。今年一回だけっていう約束で両親に宝塚受験を許して貰ったので、もう今年落ちたらもう2度と来ませんって言ったんですよ。2度と来ませんってね。
今考えるとちょっと…

古市:
そんな喧嘩売らなくてもね。

天海祐希さん:
そうでしょう?そうでしょう?でもそれが本当だったんですよ。
で、しかも来年は来ませんって言えば良かったのに、緊張してたのかもう2度と来ませんって言ってしまって。で、その面接官の先生がは?って

“正義の人”の天海祐希の原点は…

どんなときでも嘘はつけない、まさに正義の人。
その原点にあるのは両親からのある言葉でした。

天海祐希さん:
1回口から出た言葉は取り返せないんだよって、ずっと言われていて。
言葉は人も傷つけるし、傷つけた反対に自分も絶対傷ついているはずなんですよね。だったら自分も元気にする言葉を出そうと思って

古市:
確かに僕、人の元気をそぐ言葉ばっかり言ってて

天海祐希さん:
あはは(笑)。どんどん自分が元気なくなっていきませんか?


そうか、結果的に自分の元気もそれは、そぎ落としてるかもしれない

日本を代表する女優・天海祐希さん。
11月21日に出演した舞台では、新たな挑戦をしたといいます。

天海さんと友近さんが芸能界デビューを夢見る女性として、オーディションに挑戦するという設定なんですが、なんと台本は一切なし。すべてアドリブの即興劇なんです。

古市:
すべてアドリブみたいな舞台っていうのは、なかなかない経験

天海祐希さん:
もうおっそろしい!だって考えてみてください。飯尾さんと友近ちゃんですよ。もうどうしようもできないじゃん、私

始まる前は、戦々恐々としていたという天海さんですが、実際に舞台に立つとモノマネや、歌唱など、さすがの対応力を見せつけています。
まさにトップ女優!
そんな女優・天海祐希の家での意外な過ごし方とは?

「めざまし8は見ている?」情報番組好きの天海さんに切り込む!

古市:
結構ニュース番組とか報道番組、情報番組とか見て下さるって事で

天海祐希さん:
はい、大好きですね。ザッピングしながらその時間に見るんですけど、NHKはこれをトップに持ってきているとか、でここをちゃんと説明してくれてるとか。
こっちに回すと、あっ!これは反対の意見なのかとか。随分違う意思が入っているとか

と、ここで、古市が天海さんにどうしても聞きたいことが。

古市:
これ、「めざまし8」っていう番組なんですけど、見た事はありますか?谷原章介さんが司会なんですけど。

天海祐希さん:
あります。
私、谷原君の事、明ちゃんって呼んでるんですよ。ご一緒したときの役名で、弟の役をやって下さって。その役名が明ちゃんだったんですね。もうずっとあれから。
明ちゃんお元気ですか?

古市:
どうですか、その明ちゃんのMCぶりは?

天海祐希さん:
もう上手、もう声が良いでしょう?あととても丁寧な方で優しい方なので、とても合ってるんじゃないかなあと思って

古市:
朝の番組は何派ですか?本当のこと言って良いんで別に。「めざまし8」じゃなくて「モーニングショー」見てますとか

天海祐希さん:
でもやっぱり明ちゃん好きだから、時々、拝見させて頂いてます、時々。
明ちゃん、時々見てますよ!

女優・天海祐希との対談を終えて…

古市:
こんなに俳優っていうお仕事を愛している人はいないと思う。
正義の人なんだけど、とてもチャーミングな方でした

(めざまし8「エンタメ社会学」12月2日放送)