燃料コストは4分の1

COP26が開かれているイギリスで地球に優しい未来に向けた長距離EVバスが走り始めた。
真っ黒な車体のこのバスはイギリス初の「完全電動」の長距離バス。

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去年10月からスコットランドの首都エディンバラと東部の都市ダンディーを結ぶおよそ100キロのルートで運行を開始した。

フル充電にかかる時間は1時間~1時間半。
1回の充電で300キロの走行が可能で、運行区間を往復することもできるという。

気になる乗り心地は、ダンディーからエジンバラに向かうバスに乗車してみると、車内は非常に静かで乗客の話し声も聞こえてくるくらいだ。

去年からこのバスの運転手を務めている女性もディーゼル型のバスとの違いを感じていた。

バス運転手:
ディーゼルのバスと一番違うのは騒音と運転するときのスムーズさかしら。
もうディーゼルバスには戻れないわ!

さらに、違いは運賃にも。

乗客:
価格は魅力的、従来の半額なんだもん。そして環境にも優しい。ウィンウィンだよ。

バスは中国製で価格はディーゼル車に比べて高価だが、燃料コストは4分の1。
運賃を従来の半額以下に抑えることができた。

​「超低排出規制ゾーン」を大幅拡大

また、ロンドンでもEV促進につながる様々な取り組みが行われている。

ロンドン市内では、排ガス基準を満たさない車に通行料を課す「ウルトラローエミッション」超低排出規制ゾーンが大幅に拡大された。

通行料およそ2000円を課す「対象ゾーン」をこれまでの18倍と大幅に拡大したのだ。

ロンドン市民:
区域の拡大は良いと思う。経済的に影響受ける人もいるけどうちは次の車は電気自動車にしようと思っている。

バスを運行する会社の創業者は...

Ember創業者 キース・ブラッドベリーさん:
公共交通機関でもゼロエミッションが今すぐ可能だということを証明したかった。
遠い将来ではなく車両2台で去年スタートしたが、来年は30台まで増やしていきたい。

イギリス国内の電気自動車台数は年々増加していて、今後も普及への取り組みは広がっていきそうだ。

(「Live News α」11月1日放送分)