10月31日の『Live選挙サンデー』には、自民・岸田文雄総裁が生出演。自民による単独過半数の議席獲得が微妙となったことをどう受け止めているのか。出演陣と意見を交わした。

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自公での過半数に「貴重な信任をいただいた」

宮根誠司:
今回の衆院選、まだすべてが開票になったわけじゃないですが、どういう風に受け止めていらっしゃいますか。

岸田総裁:
各予想を見ましても、自公で過半数は確実などではないかという予想が出ています。もしその通りであるとしたならば、これは政権選択選挙において大変貴重な信任をいただいたということになると思います。いずれにせよまだ引き続き、開票結果、緊張感を持って見つめていきたいと思っています。

宮根誠司:
自民だけで見ると40議席以上減らした。これはどう見ますか。

岸田総裁:
衆議院選挙は政権選択選挙である。与党で過半数である。これはもうずっと絶えず変わらないと思っていますし、今回も同じであると思っています。自民党の議席が減ったということについては、これはしっかりと内容を分析した上でしっかり受け止め、今後の取り組みにおいていろいろと参考にしなければいけないと思っています。

加藤綾子:
公明党との向き合いという意味で給付金についてお伺いしたいんですけれども、自民党は非正規雇用者、学生などを対象に給付金を公約に掲げていますけれども、公明党の公約では、一律10万円相当を支援する「未来応援給付」とより幅を広げた給付金となっていますが、これはどのように進めていかれますか。

岸田総裁:
自民党と公明党の主張、重なる部分もあれば重ならない部分もある。ですのでその点、ちょっとしっかりと調整をしていきたいと思います。ただ、現金を給付するという点については一致しておりますので、あとは今言った点、この範囲の部分についてしっかり与党で詰めてできるだけ早期に給付を実現したいと思っています。

政策の基本的な考え方は変わらない

橋本徹氏:
岸田さんが言われる通り、自公で過半数を取っているわけですから僕は勝利だと思います。いろんなこれからメディアで自民党負けたと言われるんでしょうけれども、自公で過半数を取っているので勝利だと思うのですが、ただ、減らしたことを元にですね、岸田さんがこれまで言われていた「新しい資本主義」とか例えば、安倍さんの「桜を見る会」をはじめ、いろいろな問題になっていること、「広島県での買収問題」だったり、「甘利さんの政治とカネの問題」だったり。この辺りを岸田さんはもう説明は終わりだということで全部切っていたんですけれども、この辺の対応を変えられるのか。新しい資本主義の考え方も若干修正するのか、今までのこの説明責任のところの対応も変えるのか。このあたりいかがなんですか。勝利したからもう一切今まで通りでいくっていうのか、変えるのか。そのあたりいかがなんでしょう

岸田総裁:
基本的に今、橋下さんがご指摘になられた様々な課題。従来から私の考え方は申し上げてきました。その考え方は変わらないと思っています。そうした様々な取り組みをしっかり進めることが、国民の皆さんのより幅広い理解や支持にもつながると思いますし、それが国会の情勢にも影響してくると信じて、しっかり約束したこと、言ってきたことを具体的に結果につなげていく努力を続けていきたいと思っています。

橋本徹氏:
そうすると今まで言ってきたことを変えないということなんですか。選挙結果を受けて言っていること、考え方とか対応を変えるということなのか今まで通りなのか。そこはどうなんですか。

岸田総裁:
ですから今まで通り、政策の中身、それから基本的な考え方。これは従来通り、やはりこれから変えるということは今は考えておりません。

閣僚・党役員の人事は考えていない

反町理:
参議院の幹部とか中堅の議員なんかの話を聞いていると、来年7月の参議院選挙を考えると幹事長をちょっと変えてもらいたいという話ははっきり出ています。その人事に手をつけるかどうか。そこはどういうふうにお感じになってますか。

岸田総裁:
基本的には今の体制、閣僚も党の役員もスタートしたばかりですので、基本的には触ることは考えてはおりません。具体的な人事についていろいろな意見があるのは承知をしています。これは基本的に変えることは考えませんが、個別の人事については丁寧に本人とも話し合いながら考えていくというのがスタンスです。

反町理:
先ほど甘利さんが中継で「進退に関しては総理にお預けする」というようなお話もありました。この言葉は非常に僕は重要だと思っています。ご自身の当落や自民党がどれくらいへこむかはまだ確定していませんけれども、その件についてはどのように受け止めますか

岸田総裁:
おっしゃるようにご自身の選挙の結果、まだ出ていないわけですから。結果が出る前にどうこう言うのは、私の立場からは控えなければならないと思っています。結果が出た上でその結果も見て、そして本人とも話し合ってということを考えるのかなとは思います。

古市憲寿:
岸田さんは総裁選の時に金融所得課税であるとか、「岸田カラー」をだいぶ出されてました。でもそれは選挙では引っ込めましたよね。同じように今回の選挙公約も、また引っ込めるんじゃないのかってちょっと疑問に思っちゃったんですが

岸田総裁:
「引っ込めましたよね」とおっしゃいましたが、私は従来から言っていることを引っ込めたということはなかったと思っています。順番のことであったり、それから公約の中にワード・言葉がなかったというようなことでいろいろと指摘をいただいていますが、基本的な考え方はこれからも変わらないと思っています

(『Live選挙サンデー』10月31日放送分より)

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