外国人観光ガイド コロナ禍でタクシードライバーに 評価は「おもてなしナンバーワン」【広島発】
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外国人観光ガイド コロナ禍でタクシードライバーに 評価は「おもてなしナンバーワン」【広島発】

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、広島を訪れる観光客は激減。観光ガイドの仕事を失いながらも、コロナ禍で前向きに頑張る、ある外国人の生きざまを追いかけた。

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ギター片手に得意の歌を披露するのは、ヒュー・キャーンさん(65)。
ちょっぴりおちゃめで、65歳とは思えないほど元気なキャーンさんの職業は…

実はタクシードライバー

乗客:
日本に来て何年?

カープタクシー ヒュー・キャーンさん:
その話は長くなるんですけど…

乗客:
長くなるの(笑)?日本語上手だから

ヒュー・キャーンさん:
最初に来たのは三十数年前だけど

流ちょうな日本語で乗客と会話するキャーンさん。彼の職業は、タクシードライバー。
勤務するタクシー会社のドライバー250人の中で、たった1人の外国人ドライバー。

オーストラリア出身のキャーンさんは、日本に何度も訪れるうちに、その魅力にどんどん惹かれていった。

ガイド経験活かしてタクシードライバーとして活躍

ヒュー・キャーンさん:
日本の文化の何かが僕に訴えていた。すごい豊かな国だったから、自分の心に訴えていた

特技は書道と合気道

外国人ながらも、書道三段・合気道三段と、日本人顔負けの特技を持っている。日本に住みはじめ、特に広島への強い思いも。

広島について語るヒュー・キャーンさん

ヒュー・キャーンさん:
広島は、歴史的にとても重要なところ。食べ物もおいしいし、人柄もいいし。自分の「故郷」と思っている

キャーンさんの1日は、朝早くから始まる。自宅から勤務先近くまで電車で移動し、そこから自転車で急いで会社へ。
キャーンさんが、タクシードライバーとして働くことになったのは2020年5月のこと。

ヒュー・キャーンさん:
観光関係の仕事やっていたけど、コロナの影響で全部なくなったから、何すればいいのかと考えて…

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、右肩上がりだった外国人観光客の数は激減。2020年に広島県を訪れた外国人観光客は約40万人。2019年に比べて235万人も減少した。

ヒュー・キャーンさん:
自営業で個人で(観光ガイドを)やってきたんですけど、業績も良かったし、次の年も見込みも良かったけど、1年前、コロナの影響でガイドの仕事がなくなってしまった。

(Q.タクシードライバーになった理由は?)
ヒュー・キャーンさん:

観光に関係があると思って。人を乗せて運ぶ・送る(案内する)。お客さんの「おもてなし」、車での「おもてなし」

ゼロからのスタート。大きな環境の変化に、最初は戸惑いもあった。

ヒュー・キャーンさん:
ガイドをやっているときは最高だと思っていた。楽しかったけど、それも(コロナで)奪われてしまった。どうしようかという気持ち。(変化に対応するのが)最初はちょっと大変だった

タクシードライバーになるまでにも、大変な苦労があった。

ヒュー・キャーンさん:
第二種運転免許試験は11回受けた。90点取らないとダメで、いつも87点、86点、88点…。すごい悔しくて!担当教官も「もう少し頑張れ!」って

過去の苦労も笑いながら話してくれるキャーンさん。
今では、ガイドの経験も交えて、楽しみながらお客を乗せている。

ヒュー・キャーンさん:
広島の方ですか?

乗客:
違います。神奈川です。

ヒュー・キャーンさん:
あー、そうですか。広島を紹介するのは好きです。「三滝寺」ご存じですか?すごくいいところです。静かで落ち着いてるので。観光が盛んになると、たくさん人が行くと思います

「おもてなし」ナンバーワン…上司からも太鼓判

ヒュー・キャーンさん:
(乗客と)いろいろ話して、降りるときに楽しかったよと言ってくれて、また送ってくださいと言われると、うれしいですよね

いつも会社に戻るのは午後5時すぎ。会社に戻ると、真っ先に売り上げの報告へ向かう。

売り上げを報告

(Q.最高記録だったんですか?)
カープタクシー 小森親裕マネージャー:

最高記録ですね、きょうは。やっぱり努力ですね

キャーンさんのひたむきに働く姿に、上司も太鼓判を押す。

カープタクシー 小森親裕マネージャー:
頑張ってますね。おっちょこちょいのところもありますけど。キャーンさんの場合は、特に観光が強いので。「おもてなし」ナンバーワンじゃないですかね

心強い仲間の支えでコロナ乗り越え…今後の目標は

キャーンさんには、毎週訪れる自宅の近所のお好み焼き店がある。

お好み焼き店の店主

「LOPEZ」店主のロペズ・フェルナンドさん。キャーンさんにとって、気の知れた存在。

ヒュー・キャーンさん:
最近、何あったかとか、売り上げ状況とか、商売どうとか

ロペズ・フェルナンドさん:
お互いに仕事どうですかとか、お客さんどうですかとか

ヒュー・キャーンさん:
僕にとっては、1週間終わって雑談したり、世間話して、落ち着く!

大好物のお好み焼きと心強い仲間の支えが、キャーンさんの活力になっている。

ヒュー・キャーンさん:
彼の出身はグアテマラ。私はオーストラリア出身。男同士の仲間ということ。友達というか、絆がある。お互いにコロナを乗り越えよう。いつか乗り越える!

オーストラリアから広島へ。観光ガイドからタクシードライバーへ。
波乱万丈なキャーンさんの人生、今後の目標とは…

ヒュー・キャーンさん:
観光の仕事がしたいですよね。人に広島のことを、広島のことだけじゃなくて、西日本とか四国とか、京都でも観光の案内をしたい。タクシーと一緒につながって観光をやると、一番いいかもしれないね

緊急事態宣言が明け、街には観光客が少しずつ戻ってきた。たった1人の外国人ドライバー、ヒュー・キャーンさんの挑戦は、これからも続く。

(テレビ新広島)

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