日産自動車は2019年からおよそ2年330億円かけて、次世代のクルマづくりコンセプト『ニッサン インテリジェント ファクトリー』を導入した栃木工場(栃木県上三川町)を初公開した。

『ニッサン インテリジェント ファクトリー』には4つの柱があるという。
1)「未来のクルマを作る技術」電動化やコネクテッド技術など、より高度で複雑な技術を搭載。

2)「匠の技で育つロボット」熟練した作業員である「匠」しかできなかった磨き抜かれた技を数値化してロボットに伝承。
今まで一部の作業員しかできなかった「天井の内張り」作業を完全自動化。

3)「人とロボットの共生」人には負荷が高い作業をロボットが助けることで、人が働きやすい環境をつくる。

集中管理室。工場内のあらゆる設備にカメラを設置することでより効率的に一箇所で安全管理をする事が可能に。


4)「ゼロエミッション化生産システム」2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年に2019年比で41%のCO2削減を目指す。
坂本 秀行 生産・SCM担当副社長はこのように述べている。

「現在、自動車業界は大きな変革期にあり、気候変動に対するグローバルな課題解決も待ったなしの状況。しかし、私たちはこれをチャンスと捉えている。日産のDNAの一つであるモノづくりの強さをさらに発展させ、 革新的な生産技術を開発・適用することで直面する課題を打破し、栃木工場を皮切りに 『ニッサン インテリジェント ファクトリー』をグローバルに導入していくことで、 脱炭素化社会に向けた次世代のクルマづくりを推進する。」「変動に強い生産技術と生産現場は、明日の日産の飛躍の要になると我々は信じて このインテリジェントファクトリーの開発を行ってきた」今年度から開始する新型クロスオーバーEV「日産アリア」の量産は栃木工場で行われる。
また栃木工場の生産技術は国内外の工場へも順次展開する予定だ。
(フジテレビ報道局 経済部 民間企業担当 木沢基)