宝石のように輝くイクラ。
いま、このイクラをはじめとする北海道の“秋の味覚”に異変が起きています。
それは価格の“高騰”。めざまし8は実際に提供しているお店を取材し、その影響を探りました。

「全然サケがとれない」“秋の味覚が高騰”に人気イクラ店も打撃

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めざまし8が取材したのは、東京・自由が丘にあるイクラ丼の専門店「波の」。
北海道産のイクラをたっぷり使うどんぶりが看板メニューですが…

いくら丼 波の 川面信也店長:
2015年くらいが1キロあたり3000円~4000円で入っていたものが現在、毎年2割ずつ上がって今1万3000円くらいになっています。

北海道産のイクラを使ったイクラ丼を提供しているこちらのお店によると、毎年のように価格が上昇。
6年前と比べ、仕入れ値は4倍になっているといいます。

いくら丼 波の 川面信也店長:
最初は1杯780円でお出ししていたんですが、今は倍くらいの値段1580円が一番下の値段でお出ししております。

北海道の“秋の味覚”に今、何が起きているのでしょうか。

秋サケ漁の漁船員 川原田良己さん:
全然(サケがとれない)
それで3日ぶりで170匹の水揚げは始まって以来

ここ数年、減り続けているという北海道の秋サケ。
一方で、こんな声が…

秋サケ漁の漁船員:
 ブリしかいない

サケの代わりに定置網にかかっていたのは大量のブリ。

海洋ジャーナリストの永田雅一氏:
成長したサケの適正水温は15,16℃。
北海道沿岸も太平洋側は水温が高いですから、それで回ってきていないというせいもあるかつては獲れなかった北海道でもブリが穫れるようになった。

海水温が高い影響でサケが育ちにくく、ブリが北海道沿岸にとどまっているとみられるといいます。影響を受けているのはサケだけではありません。

“サンマは小ぶり”でも高い!

東京・目黒にあるこちらのお店の看板メニューは、秋の味覚の代表格・サンマですが…

目黒のさんま 菜の花 小野寺雅店長:
年々取れなくなっているんですけど。
どうなんでしょうね。なんとも言えないですね。

日本のサンマの漁獲量は近年、激減。
去年の漁獲量は、2008年と比べて、10分の1以下になっているといいます。
さらに、大きさも…

目黒のさんま 菜の花 小幡和夫店主:
3センチくらい小さくなった。
お願いしているのは33センチ、さんまの3にかけて、こだわりがあったんですけど、それでも取れなくなってきて。

こちらのお店では、開業した31年前からサンマの塩焼きを税別490円で提供し続けてきましたが、価格の変更を検討しているといいます。

実際に店頭で並ぶ価格はいくらになるのか?

築地になる鮮魚店、「斉藤水産」によるとサケが壊滅的な不漁になり、3割~4割ほどあがっています。
そのため、イクラも3割以上あがっている状况です。
そして、サンマは例年より3~4割高い一方で、価格が安くなっているのがブリ、例年より3~4割安い価格で販売されています。
秋の味覚の不漁が今後も続くのかは見通せない状況です。

(めざまし8 9月21日放送)