東京・世田谷区の調査で、新型コロナウイルスに感染した人のおよそ半数に後遺症の症状があることがわかった。 調査は、21年4月時点の感染者8959人を対象に行われ、3710人から回答を得た。 その中で「後遺症がある」と回答した人が1786人(48.1%)にのぼった。 

Live News daysより(9月16日OA)
この記事の画像(5枚)

年代別で見ると、30代から50代では半数を超え、20代で46.6%、10代で30.2%など、若い世代にも症状がみられた。 また症状別で見ると、嗅覚障害が54%と最多で、全身の倦怠感が50%、味覚障害が45%と続いた。 今回、FNNでは、コロナ感染から回復した後も心身の不調が続く40代の女性を取材した。 

女性は3月に感染し、10日間ほど療養した後、いったん元の生活に戻ることができたという。ところが3週間後、自宅で突然起き上がれなくなり、救急車を呼んだ。 精密検査を受けても異常は見つからなかった。 その日から動悸、頭痛、めまい、息苦しさなどの症状が5か月間続いている。 

後遺症に苦しむ40代の女性はオンライン診療を受けている(北里大学東洋医学総合研究所)

現在、女性は、港区にある北里大学東洋医学総合研究所のコロナ後遺症外来のオンライン診療を受けている。 
医師:前回からいかがですか? 
女性:やっぱり動悸が非常につらい時があって・・・。夜寝られないくらい。あとは逆流性食道炎みたいなのが数回ありました。 
医師:髪の毛はどうですか? 
女性:(コロナ感染)前よりは抜けますけど、ピークは越えたかなという感じです。 

オンライン診療を受け始めてから楽になったが、症状が治まったと思うと、また別の症状が出てくる。 日によって症状と不安の”波”が変わる。 女性が今送っている生活は「最低限の生活」だという。 

後遺症に苦しむ女性は『電車での移動にも恐怖感がある』と訴える

後遺症に苦しむ女性:
動悸とかが不意にくるので、普段の買い物くらいだったら大丈夫なんですけど、何か用事があって、電車でどこかに行かなければいけないとか、そういうのは非常にまだ恐怖感がある。コロナさえ治ったら普通の生活に戻れると思っていたので、本当にこんなふうになってしまうのは辛いし、予想していなかったですね。 

北里大学東洋医学総合研究所では、去年8月、漢方治療を用いた『コロナ後遺症外来』を開設。それ以降、患者が増え続けている。 医師は「無理をせずに徐々に日常生活に戻すことが早期の回復につながる」と訴えている。

北里大学東洋医学総合研究所 石毛達也医師は『長期間の治療が必要な人が多い』と指摘する

北里大学東洋医学総合研究所 石毛達也医師: 
現在のところ、新型コロナ後遺症に対する根本的な解決方法はなくて、対症療法が中心になっています。1人の患者さんに多くの症状が出る。一見元気そうに見えても、話を聞いてみたら、仕事中などに頻繁に横にならないといけない。長期間にわたって治療が必要になる方が多いのかなと思います。 

コロナ後遺症については、原因がはっきりせず、確立された治療法はまだない。 後遺症外来を設置している医療機関も限られているのが現状だ。 後遺症に悩む人たちが回復に取り組める環境を作るには、まず『後遺症治療』は『コロナ治療の延長』であることを、周囲が理解することが欠かせない。 

(フジテレビ社会部・コロナ取材班 小河内澪)