河野氏 安倍前首相に「出馬させていただきます」

自民党総裁選挙に出馬する意向を固めている、河野太郎規制改革相。
正午すぎに安倍前首相と会談し、こう伝えたと言う。

「総裁選に出馬させていただきます」

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しかし、その後の会見では…

河野規制改革相:
それぞれいろんな方にお目にかかっておりますが、会話の中身は差し控えたいと思います。
総裁選のことについては、何か決まったら申し上げます。

会談の内容を明らかにせず、会見を後にした。

麻生氏からの支援は…石破氏との関係が“壁”?

河野氏は7日まで二日連続で、自身が所属する派閥のトップ・麻生副総理兼財務相と会談した。
麻生派の幹部に、河野氏の動きへの反発もある中、出馬への理解を求めたい考えだ。

その理解を得るための壁のひとつとなっているのが、石破元幹事長を巡る問題だ。

石破派の一部からは、河野氏を支援する動きがあるものの、石破氏は2009年、当時の麻生総理に退陣を迫った急先鋒の1人。河野氏が、石破派の支援を受けることになれば、麻生氏との間に溝ができる懸念もある。

カギを握る麻生氏は午後、麻生派に所属する議員から直接、意見を聞いた。

麻生派の議員は…

ーー具体的に河野氏の名前は出た?
麻生派・赤間二郎衆院議員(当選4回):
それぞれの方々にはそういった名前を直接、また含ませたり、様々出ていました。

麻生派の議員からは「河野氏の支援で一本化すべきだ」との主張も出ていて、麻生氏の判断が焦点となる。

岸田氏「小泉改革以降の新自由主義的政策を転換」

一方、総裁選にいち早く名乗りを上げた岸田文雄前政調会長は、午前、自らの経済対策を打ち出した。

岸田前政調会長:
ひと言でいうのならば、小泉改革以降の新自由主義的政策を転換するということです。
私は、新しい日本型の資本主義の構築に向けて先頭に立ってまいります。

高市氏は出馬表明「ロックダウン可能に」

午後4時。会見で満面の笑みを見せたのは、高市早苗前総務相。

高市前総務相:
私、高市早苗は日本を守る責任と未来を開く覚悟を持って、ここに自民党総裁選挙への立候補を表明いたします。

総裁選への出馬を正式に表明した高市氏。
会見では、笑顔も多く見せながら、アベノミクスの継承や、コロナ対策を訴えた。

高市前総務相:
あくまでも備えとしてでございますけども、海外で行われているようなロックダウンを可能にする法整備の検討を早急に始めなければならない。

“100代目”となる次の首相。高市氏が選ばれれば、女性で初となる。
事実上の“次の首相”を決める戦いは、激しさを増している。

「女性初」への期待感はあるが…

加藤綾子キャスター:
新たな政策も打ち出していましたが、日本にはこれまで女性の首相はいませんし、「女性初」ということへの期待感もありますよね。ただ、「初」というだけではなく、女性だからこそ、どのような政策を掲げるのか見ていかないといけないと感じます。

住田裕子弁護士:
日本の女性の活躍度は、G7では最下位、世界でも低い方なんです。その根底には「男は仕事、女は家事・育児」というような、性別による役割分担の意識が非常に強固で、高齢者ほど強いんですね。夫婦別姓に反対するのもそのあたりの層なんです。
ですから、今回、政治家の方が上を目指すときに、そういった高齢層に焦点を当てるのもいいですけど、本当の意味で女性の支持は得にくいという、そこはよく考えて、これからの社会を見据えた価値観で、ちゃんと上を目指していただきたいと思います。

加藤キャスター:
「女性」というと、何か変えてくれそうという期待感が高まるところもありますが、これまでの価値観にとらわれずに、どのように国を引っ張っていこうと考えているのか、そこをしっかり見ていきたいと思います。

(「イット!」9月8日放送分)