いらなくなった子ども服を回収して、難民キャンプへ届けるプロジェクトが愛媛県で進んでいる。
「世界中で困っている子どもたちを助けたい」。
その一心で、ひたむきに取り組む高校生たちの姿を取材した。

ファーストリテイリングが行うプロジェクトに集めて参加

8月、伊予高校の教室を訪れると、生徒たちが廊下と教室の窓にロープを張りめぐらしていた。

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そして、手にしている紙袋から取り出したのはたくさんの洋服。
その数なんと2,000着以上。

これからいったい何が始まるのか。

伊予高3年 リーダー・坂元なつみさん:
しみ抜きが必要なものや、天日干しをするものなどの仕分けをしています。服を必要としている子どもたちに服を届けるプロジェクトなので、子ども服を集めています

伊予高校の生徒たちが取り組んでいるのは、着なくなった服を回収して難民の子どもたちに届ける「服のチカラプロジェクト」。

このプロジェクトは、ユニクロやGUを展開しているファーストリテイリングが、全国の小中高校生を対象に参加校を募って、毎年行っているもの。

ユニクロ エミフルMASAKI店・田口千隼店長:
服のチカラを、できるだけ長く活用することが目的となっておりまして。お客さまの不要になった服を、ユニクロとGUの店舗で回収してリユース、リサイクルをして難民の方々に届けるというプロジェクトになっています

このプロジェクトに参加するのは、伊予高校の「探究活動」の授業で社会問題をテーマに選択している2、3年生の12人の生徒。

伊予高3年 リーダー・坂元なつみさん:
これほど集まると思ってなかったので、仕分け作業だったりが思った以上に大変です

伊予高3年・桝本梨乃さん:
募金(の支援)とかだと、どうなるのか想像つかなかったりするけど、自分たちが集めた服が直接届く、直接想いが届くのがすごく良い活動だなと

しみ抜き技術や畳み方をプロが伝授

集まったのは、2,000着以上もの子ども服。いったいどうやって集めたのだろうか。

7月末、生徒たちが訪れたのは近隣の小中学校。

伊予市・郡中小の教師:
これだけ集まっているので、どうぞ持って帰ってもらったらと思います

より多くの子供服を集めようと県内の小中学校10校に回収ボックスを設置し、協力を呼びかけてきた。

この日、生徒たちが訪れたのは、松山市内にあるクリーニング店の工場。
集めた洋服をきれいな状態で届けるため、プロのしみ抜き技術を教わりにきた。

石田クリーニング・大野邦夫さん:
使わなくなった歯ブラシが本当にベストで。食器洗い洗剤は本当に油汚れに強いので、塗ってあげて表面の油をとってあげる

プロから教わる生徒たちの目も真剣。

家庭用の洗剤を使ったしみ抜きの方法を教わったあとは…

石田クリーニング・大野邦夫さん:
(畳む時の目安は)指2本やと覚えていたら、同じ肩幅になる

より美しく見える服の畳み方までプロから直接教わった。

「マジで協力しているという感じでうれしい」

伊予高2年・田中さくらさん:
自分たちの力で少しずつでも(汚れを)のけていって、きれいな服をたくさん用意して配れるようにしたいと思います

伊予高3年 リーダー・坂元なつみさん:
地域の方が協力してくださって、あれだけの服が集まっているので、自分たちが子どもたちに届けて、その笑顔を想像しながら活動してください。始めます!

いよいよ服を送るための準備が始まった。

しみ抜きや洗濯をする人、アイロンをかける人、干す人、畳む人…それぞれの担当に分かれ、慣れない作業をみんなで協力しながら進めていく。

伊予高3年・西川あゆみさん:
マジで協力しているという感じがして、何かうれしいです。会社、なんか学校っていう感じがせんくて、自分も働いとるという感覚になっています。自分たちで計画立てて、こんなに活動に熱心になれたのすごいなと思っています

伊予高・松本直美教諭:
どのようにしたら自分たちの若い力がほかの人のために役立つかということを考えながら、少しずつ形を変えて活動は続けていけたらと思います

伊予高3年 リーダー・坂元なつみさん:
活動は始めたばかりなので、これをいかに今後につなげていくか。この活動だけで終わらせずに、もっと地域の方に還元できたり、伊予高といえばこの活動と覚えてもらえるような活動にしていきたいです

生徒たちが集めて、きれいにした服。
これらの服は、生徒たちの思いとともにウガンダやシリアなどの難民キャンプへ届けられるほか、地元の子ども食堂へも届けられる。

(テレビ愛媛)