会社経営しながらラーメン店のオーナーも…様々な顔を持つ男性

名古屋で4年前に携帯用のトイレなどを販売する会社を興した29歳の男性は、会社経営をしながらフードロスの解消を目的にラーメン店も営んでいる。
「事業の大前提は社会貢献」と話すこの男性を取材して見えたのは、未来を変える新しい働き方だ。

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名古屋駅から徒歩5分の所にある廃校になった小学校の跡地に、2019年 ベンチャー企業の拠点ができた。かつての職員室は共同の打ち合わせスペースに、教室はオフィスだ。

2017年に起業した株式会社コケナワの社長・苔縄義宗さん(29)は高校卒業後、自動車メーカーに勤めた後に、この会社を立ち上げた。

主な事業は、転職活動を支援するサービスや、世界最小の携帯トイレ「ぽけっトイレ」の販売などで、社会が抱える問題をビジネスで解決するのが会社の目的だ。

この会社は、正社員だけでなく兼業で集まってきた人たちが様々なスタイルで働いている。本業は大手メーカーに勤めるサラリーマンに、高校の講師をしている女性、ゲーム会社のエンジニアや、89歳の会社経営者もいる。

苔縄さんも会社を経営しながら、ある時は大学の教員、またある時はラーメン店のオーナーもしている。

苔縄さん:
パラレルワーカーといわれるサラリーマンが増えてきたと思うんですけど、私自身はパラレルベンチャー

商店街の活性化からフードロスの解消まで…事業を営む大前提は社会貢献

苔縄さんが新たに始めた事業が、商店街の活性化を目指したQRコードを使ったオンラインゲームの開発。

「事業を営む大前提は社会貢献」と話す苔縄さん。地元の円頓寺本町商店街と連携し、店に設置したQRコードを読み込むと、キャラクターが成長し対戦ができるゲームで商店街を盛りあげる。

苔縄さんがラーメン店を営む理由は「フードロスの解消」だ。スープの出汁や具材などに、廃棄される予定の食材を使う計画で、2年で10店舗に増やし、フードロスの削減に貢献する。

苔縄さん:
儲けるだけの目的ならあまりやる気はない…。社会的な価値をしっかり生みながら、今後もやっていきたい

「社会貢献を収益構造化することをビジネスと呼ぶだけで、ビジネス自体が社会貢献」と話す苔縄さん。社会に貢献するために仕事をする。これが苔縄さんにとっての働き方だ。

(東海テレビ)

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