映画館・八丁座の支配人にして、年間約200本の映画を観るシネマ通の「くわっち」こと桑原由貴さんと、テレビ新広島の「おきぬ」こと衣笠梨代アナウンサーが、話題の映画をテーマに女子トークを展開する「くわっち&おきぬのシネマカフェ」。

今回は、村上春樹原作の物語から生まれた珠玉の人間ドラマを描く、20日公開の映画「ドライブ・マイ・カー」
大部分が広島で撮影されたこの映画の魅力とは…?

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カンヌ「脚本賞」受賞作品…村上春樹原作の人間ドラマ

今回は、カンヌ国際映画祭・脚本賞に輝き、注目も高まっているこの映画。
広島で撮影が行われた大作「ドライブ・マイ・カー」。

衣笠梨代アナウンサー:
今回はどんな映画でしたか?

八丁座・桑原由貴 支配人:
心を見つめて希望を探す、人生のドライブに出たような映画でした

「人生のドライブに出たような」八丁座の支配人・桑原由貴さん

西島秀俊さん演じる舞台俳優兼演出家の主人公・家福は、妻を亡くしたのち、寡黙な専属ドライバー・みさきと出会い、自分がこれまで目を背けてきた“あること”に気づかされていく…。

魂を震わせる圧巻のラスト20分も必見。

八丁座・桑原由貴 支配人:
なにか「すごいものを観たな」っていうのが、率直な感想です

衣笠梨代アナウンサー:
とにかく引き込まれる映画だったなと思って。そして今回は、カンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞されて、大変うれしいニュース

「とにかく引き込まれる映画」TSS衣笠梨代アナウンサー

八丁座・桑原由貴 支配人:
何か(の賞)はきっと取ると思ってたんですけど、原作が村上春樹さんの短編なんですよね。そこから監督がお話を膨らませて、監督の世界観で描かれているので、本当に素晴らしい脚本力だなと思って

八丁座・桑原由貴 支配人:
一番注目したいのが、「演劇」ですよね。内容が映画の登場人物の心情とすごくオーバーラップして、すごくまた深みを増していたように感じました

村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」に加え、映画ではこの本に収録されている複数の作品のエピソードも盛り込まれている。

村上春樹「女のいない男たち」から、複数のエピソード

舞台の大部分は「広島」で撮影

そして撮影は、大部分が広島で行われた。

衣笠梨代アナウンサー:
本当に広島の風景がたくさんありましたね

八丁座・桑原由貴 支配人:
平和公園とか、広島国際会議場、あと印象に残ったのが、主人公がステイホーム先にしていた大崎下島の海辺のまちとか。どこも素敵でしたね

広島の風景が随所に

衣笠梨代アナウンサー:
見たことのある風景だったり、親しみも持てますし

八丁座・桑原由貴 支配人:
改めて素敵な街だなっていうふうに。また世界的に認められた映画に残るのがうれしいですよね

さらにこの作品、実は上映時間179分と、時間的にもかなりの大作になっている。

衣笠梨代アナウンサー:
3時間近くあるんですよね。たっぷりあるんですけど、体感で言ったら半分ぐらいの

八丁座・桑原由貴 支配人:
そうですよね、全然、時間を感じさせない

主人公の愛車、赤の「サーブ900」の背景

さてここからは、シネマカフェお楽しみのスイーツの時間。
今回は、カフェ・シトロンの季節限定「檸檬とブルーベリーのクリームチーズマフィン」をいただく。

季節限定「檸檬とブルーベリーのクリームチーズマフィン」

八丁座・桑原由貴 支配人:
マフィンにレモンのソースがすごく食欲を刺激する感じで。よく合いますね

ところで、この映画でくわっちさんが印象に残ったシーンは?

八丁座・桑原由貴 支配人:
広島ロケのシーンで、ようやく立ち稽古っていうんですかね。平和公園のみんなで外に出てて、秋のゆるやかな優しい日差しの中で実際に動いてセリフを言うシーンがあるんですけど、そこのお稽古の風景とか、空気感とかがすごくよかったので、そこが印象に残っています

広島ロケの1シーン

衣笠梨代アナウンサー:
本当に何かが生まれたっていうようなそういう瞬間で、見入ってしまいましたよね

そして作品の中でも印象的な車、赤の「サーブ900」には、こんな背景が…

原作と色が異なるとか

衣笠梨代アナウンサー:
原作はまた違ったんですよね?

八丁座・桑原由貴 支配人:
そうですね。色が黄色だった。監督はコメントの中では、赤の方がより街を走っていて映えるからとおっしゃっていたと思うんですけど

衣笠梨代アナウンサー:
結果的に広島で「赤」になったっていうのが、カープの赤などを連想して、広島にご縁を感じますね(笑)

そしてくわっちさんは、期待の若手監督・濱口竜介監督に熱い視線を送っている。

八丁座・桑原由貴 支配人:
三大映画祭を制覇という、とてつもない快挙を成し遂げられているので、しかもちょうど去年と今年の2年間でそれだけ受賞されるっていうのは、大変なことだと思います

三大映画祭を制覇・濱口竜介監督

衣笠梨代アナウンサー:
改めて、世界からも注目される映画が、日本で、そして広島を舞台にして生まれているっていうところも大きな注目ですね

感情の移ろいを繊細に描き出した新たな傑作、映画「ドライブ・マイ・カー」は8月20日公開。

(テレビ新広島)