北海道・旭川市で今年3月、当時中学2年の女子生徒が公園で、“凍死”しているのが見つかりました。
亡くなったのは広瀬爽彩さん、14歳。
なぜ、彼女は亡くなったのか。
いじめの有無をめぐって、旭川市が第三者委員会を設置し調査していますが、18日に遺族の弁護団が会見を開き、彼女の名前や顔写真とともに遺族の手記を公開しました。
『めざまし8』ではこの問題を取り上げ、教育評論家の尾木直樹さんに話を伺いました。

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尾木直樹さん:
35年位いじめ問題に関わってきて、これだけひどい学校の先生、教育委員会の対応は珍しい。本当、憤ってしまいます。これは学校の教師の役割が全然果たせていません。
基本的にいじめ対策防止推進法とか、法律は整備されてきてるんです。
文科省は2017年にいじめの重大事態が発生した時のガイドラインも決めておられて、どう対応するかっていうのも、きめ細かにマニュアルが出来ているんですよ。
それをいっさい無視しているんですね。
一言で言うと、隠蔽と事なかれ主義の塊みたいな良くない側面が、圧縮されたようにでてきています。教育委員会の資格がないほどひどい法律違反、条例違反というか、違反だらけで一体どうなっているのかと思います。

学校や教育委員会の対応のまずさを厳しく指摘します。
さらに、社会学者の古市憲寿さんは「いじめ」という言葉をめぐってこう話します。

古市憲寿さん:
そもそも「いじめ」という言葉が好きではなくて、実際に「いじめ」という言葉で表されるものの多くは暴行であったりとか、傷害であったりとか、大人になれば当然刑事罰に問われる事案も多いわけです。
それを学校空間の中とか、子供がやったからと言って「いじめ」という言葉で片付けるのではなくて、ちゃんと刑事罰として処罰できるものは処罰していった方が、結果的には被害者・加害者両方のためになるのではないか。

遺族側は第三者委員会に対しても不信感を募らせています。

(めざまし8・8月19日放送分より)