片耳でマスクをしっかりホールドしてくれる“イヤークリップ”

コロナ禍の生活で着用することが当たり前となったマスク。熱中症対策や飲食の際にマスクを一時的に外す機会があるが、そんな時に片耳にマスクを掛けていると、「マスクが耳から外れ落としてしまった」という経験をしたことはないだろうか?

そのような状況で役立つ、片耳でマスクをしっかりホールドしてくれるアイテム“片耳マスク用イヤークリップ”を株式会社Bfull(愛知県一宮市)が開発した。

片耳マスク用イヤークリップ(画像提供:Bfull)
片耳マスク用イヤークリップ(画像提供:Bfull)
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このイヤークリップを耳に付けることで、片耳マスクの状態でもマスクが落ちにくくなるというのだ。装着方法は、マスク紐にクリップの小さい輪っか(穴A)を通す。そして、マスクを着用し、クリップを耳たぶの付け根あたりに挟む。そうすることでマスク紐が耳に固定され、片耳だけにマスク紐を掛けていても、落ちないというわけだ。

装着方法(画像提供:Bfull)
装着方法(画像提供:Bfull)

価格は、3個入りで495円(税込)。カラーは黒のみで、8月16日からBfullのオンラインショップなどで発売されている。

水分を取ろうとちょっとだけ片耳マスクにした時など、落ちないか心配していた人もいたことだろう。まさに、痒い所に手が届くアイテムかもしれない。では、なぜこの商品を開発したのか?そして、マスクが落ちない理由は?

株式会社Bfullの担当者に詳しく話を聞いてみた。

こまめな着脱で熱中症対策に最適

――なぜ開発することにした?

Bfullがマスク関連商品の企画・製造・販売を開始したのは、コロナ禍でマスク不足の際に、3Dプリンタでマスク不足を解決できないか?と考え、布や不織布、ティッシュなどで簡単にマスクの代替品を作ることができるフレームを製造したのが始まりです。

その後、マスク着用の不快感解消やメイク移りを防止するマスクフレームの開発に着手し、弊社の特長である3DCG設計や3Dプリンタでの試作を100通り以上行い誕生した「立体インナーマスクシリーズ」は多くのお客様にご愛用いただいています。その後、保冷剤をマスクに入れる商品や、メガネのフレームにマスクを留めて、耳が痛くならない商品なども開発しています。

片耳マスク用イヤークリップを開発したのは、外出時の感染症対策としてマスクの着用は重要なのですが、周囲に人がいない時など、マスクを外して、ポケットやかばんに入れる方も多いと思います。しかし、マスクの外側を触ってしまったり、衛生的に一時的に保管するのは難しいです。そこで、片耳マスクの状態でも、マスクが外れる心配がなければ、マスクの保管にも熱中症対策にも便利なのではと考えて開発をいたしました。

立体インナーマスク(画像提供:Bfull)
立体インナーマスク(画像提供:Bfull)

――どんな場面での利用を薦めたい?

周囲2m以内に人がいない屋外でマスクを外す際にご利用いただけますと、人が多い場所に出ても慌てることなく、マスクの着用が可能です。また、現在の感染拡大の状況下では、マスク会食は控えるべきではございますが、食事の際は片耳マスク状態で食事をして、会話の際にはマスクをすることが推奨されています。

熱中症対策として、周囲に人がいないときのマスクを外す際や、マスクを外して飲み物を飲む際にご利用いただきまして、不衛生とされるアゴマスクの状態にならずに衛生的にマスクを着用いただけます。また、耳マスクの利点として、ワンアクションでマスクが着用できるので、こまめな着脱で熱中症対策に最適です。

飲食イメージ(画像提供:Bfull)
飲食イメージ(画像提供:Bfull)

耳の上下2点で固定し、落ちにくい状態に

――なぜマスクは外れない?

通常のマスク着用方法で、片耳マスク状態にしますと、マスクの紐が耳の上部だけに引っかかっている状態になります。この状態では、風やちょっとした動作でマスク紐が耳から外れる場合があります。

そこで、「片耳マスク用イヤークリップ」では、マスク紐の上部は通常通り、耳に掛けていただき、耳の下部は紐を通したクリップを耳たぶ周辺に挟むことで、上下2点で耳にマスク紐を固定し、片耳マスクの状態でも、マスクが落ちにくい状態にします。


――耳に掛けていたマスクの紐が外れても、クリップがあればマスクは落ちない?

イヤークリップ側の紐が耳の上部から外れてしまっても、クリップが無い状態よりは落ちにくいのですが、本来は上下2点でマスクの落下を防止する商品ですので、確実に落ちない訳ではございません。


――片耳の時、マスクはプラプラと揺れ動いたりしない?

通常の片耳マスクの際に比べて、2点で固定するのは多少安定はしますが、揺れ動くのは通常の片耳マスクの状態と変わりません。


――長時間つけていても、耳たぶは痛くならない?

耳の形や厚さは人により異なるため、断言はできませんが、形状としてはイヤリングに近いものなので、耳が痛いとの意見はありませんでした。例としては2週間程度、毎日数時間着用しても問題ないかと思います。

耳に装着した様子(画像提供:Bfull)
耳に装着した様子(画像提供:Bfull)

洗えて継続的に使用可能

――イヤークリップが落ちてしまうことはない?

激しい運動や強い力で引っ張ると、外れる場合もございますが、通常の使い方であれば 外れてしまう機会は無いと思います。外れやすい方や激しい運動をする機会が多い方は、クリップの数を増やして、耳の上下にクリップする。もしくは、耳の下部に2個付けるなどで調整が可能です。


――何回くらい使用できそう?

洗浄可能なアクリル樹脂で製作していますので、商品に強い力が加わって変形しない限りは継続的に利用いただけます。


――イヤークリップを使用した人の感想を教えて。

サンプルを利用した方の感想は以下になります。

〈20代女性〉
ちょっとした散歩や外出時で、周囲に人がいなければマスクを外しているのですが、人とすれ違う時や、人が多いエリアに近づくときに、片耳マスク用イヤークリップを使っていればすぐにマスクを着用できるので、安心、快適に散歩が出来ます。

〈30代男性〉
外食する際にいままでは、マスクを外して保管する場所に困っていたのですが、片耳マスク用イヤークリップを使って食事をすると、店員さんが来たときや食後でもすぐにマスクが着用できるので、便利です。

〈40代男性〉
マスクを外すときに、いままではポケットにしまっていましたが、マスクの外側がポケットに接触するため、衛生的では無いと思っていました。片耳マスク用イヤークリップを利用することで、保管場所に悩まないで済みます。


――今後もコロナに関する新グッズは製作していく?

弊社は3DCGや3Dプリンタ技術でホビー・フィギュアから生活雑貨、工業製品など、幅広い商品を製造するものづくり企業です。今後のマスク関連の商品の開発は未定ですが、マスクに関する不便や不快感を解消できるようなアイデアが出ましたら、Bfull独自の3Dプリンタでの試作や生産技術で、製造・販売いたします。

使用イメージ(画像提供:Bfull)
使用イメージ(画像提供:Bfull)

飲食時だけでなく、この時期は熱中症対策としてもマスクの片側を一時的に外すこともある。そんな時に、落ちないか心配な人はこのアイテムを試してみるのも良いかもしれない。

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プライムオンライン編集部
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