2021年で7年目の取り組み「海の森」

”有明海再生”を目指して、ノリ漁業者らが魚介類が住みやすい環境づくりに力を入れている。
2021年で7年目となる「海の森」と呼ばれる取り組み。

良く晴れた青空のもと、佐賀市の佐嘉漁港から15隻ほどの漁船が出港した。
向かう先は、南西へ約15kmほどの場所にあるノリの漁場。
船には大量の“ササと竹”。

漁船に大量に積まれたササと竹
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県有明海漁協 佐賀市支所・杉町省次郎さん:
(ササや竹を)海底に固定して、海水を撹拌する、それで貧酸素を解消するという単純な仕組み

佐賀県有明海漁協佐賀市支所が、6年前から毎年取り組む有明海再生事業「海の森」。
海底にササや竹を突き刺すことで、潮の流れを変化させて酸素をつくり、ノリや二枚貝の生育に悪影響を及ぼす貧酸素を解消。

さらに突き刺したササや竹には、藻が生え、魚のえさとなるプランクトンが発生する。
また、貝類の幼生やノリの胞子などを付着させて育てる採苗器の役割も果たすという。

“はえ縄方式”に変更 台風被害を懸念

また2021年は…

川浪沙貴記者:
台風などで流されないようにするため、2021年はササとササをつないだ“はえ縄方式”で海底に固定していきます

2020年は、海底に刺したササが台風により流されてしまったため、ササをつなぐことで流出を防ぐという。
用意された2,500本ほどササと竹を、50人ほどのノリ漁業者らが手際よく海底に突き刺していく中、川浪沙貴記者も挑戦してみた。

川浪沙貴記者:
深さ2メートルほど刺すため、かなり力がいります

「後継者が出てくることが一番」”宝の海”再生目指す

取り組みを始め、魚介類のわずかな増加を実感した年もあった。
アゲマキ漁は、22年ぶりの2018年に場所や漁業者を限定して実施。ウミタケ漁は2019年までの3年間、期間や漁業者を限定して行われた。

しかし、その後 生息数は大幅に減少。
資源の回復が見込めず、2021年もアゲマキ、ウミタケともに禁漁が決まっている。

県有明海区漁業調整委員会

県有明海漁協 佐賀市支所・杉町省次郎さん:
この海が豊穣の海に戻って、後継者が出てくる…それが一番

魚介類の住処となる「海の森」。
「宝の海」と呼ばれた有明海の再生を目指して、漁業者たちの歩みは続く。

(サガテレビ)