2021年4月、広島市内で小学生の男の子が行方不明になった。
男の子を無事に発見したのは1頭の警察犬。
近年、災害などの現場でも活躍が増えている警察犬を取材した。

指導員の声に合わせて訓練に励む警察犬。広島市西区にある警察犬の訓練場。
現在、広島県警が直接管理している警察犬は4頭。
そのうちの1頭、「ドンオブグリーンフォレスト号」。リンゴが好物の9歳のオスのシェパード。

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ドン号の指導員・坂井邦治巡査部長:
ドンちゃんはすごく優秀で、おとなしい性格ですので、担当者の言うことをよく聞いてくれます

今、行われているのは犯人を追跡する訓練。
犯人を想定した匂いがついた軍手を手掛かりに、2つの倉庫のどちらに犯人が隠れているのかを探し出す。
地面についた匂いを丁寧に追っていくドン号。ところが、途中で匂いを失ってしまった。
しかし、時間をかけ、犯人が隠れている倉庫は間違えることなく見事に発見した。

多くの人を助け表彰される

1歳で警察犬のデビューを果たしたドン号。これまでに数々の現場に投入さてきた。
2018年には、広島市安佐北区で起きた殺人事件で、犯人の手掛かりをつかむなど、これまで数々の事件解決に貢献してきた優秀な警察犬。

一方、その活躍の場は犯罪捜査だけにとどまらず、広がりを見せている。

ドン号の指導員・坂井邦治巡査部長:
認知症の高齢者の方の行方不明事案等も年々増えておりますので、警察犬の出動は年々増えている状況です

2021年4月には、広島市東区二葉の里で、小学生の男の子の母親から「子どもが学校に登校していない」と通報があった。
警察が付近を捜索すると、男の子の自宅から約1.3kmの場所で発見されたのは、男の子のランドセル。

そして、ここから警察犬・ドン号の足跡追跡が始まった。
出動の要請を受け、捜索を始めたドン号。
残されたランドセルの匂いを頼りに、懸命に捜索をすること、約40分。ランドセルが見つかった場所から約500メートル離れた駐車場で男の子を無事に発見した。
男の子にけがはなく、大きな事故につながる前に無事に保護することができた。

そんなドン号の活躍をたたえて、5月 広島東警察署からドン号と指導員の坂井巡査部長に表彰状が贈られた。

表彰状と一緒に、記念品として贈られたのは大好物のリンゴ。それまで行儀よくしていたドン号も、大好きなリンゴを目の前にすると、うれしさを抑えきれない。

これまで地域のために貢献してきたドン号。今回の事件解決は、警察犬になって30件目の捜査協力という節目にもなった。

ドン号の指導員・坂井邦治巡査部長:
これだけにとどまらず、一件でも多く貢献したい気持ちでいます。今後とも一緒に切磋琢磨して頑張りたいと思います

事件の捜査だけではなく、認知症の高齢者の捜索など、時代の変化と共に欠かせない警察犬。
ドン号をはじめとする警察犬の活躍は、これからもますます増えていきそう。

(テレビ新広島)