千葉・館山に「幻の巨大サメ」
「うわー!あがってきた!」見た人が思わず声をあげてしまうほどの巨大な海の生き物。
千葉県館山市で6月15日、岸壁を沿うように、ゆっくりと大きな体を揺らし、泳いでいる姿が確認されました。
「幻の巨大サメ」メガマウスです。
その名の通り、深海に生息する大きな口を持つサメです。大きな個体は、全長7mに及ぶといいます。
専門家によれば、
「今のところ世界中で200例ほどしか見つかっていない」
「他のサメに比べて捕獲例が極端に少ない」といい、
世界での発見・捕獲記録が極めて少なく詳しい生態がわからないことも多いため、「幻のサメ』」と称されています。
めざまし8は、発見された現場を取材。
そこは東京湾の入り口にあたる館山湾。地元では騒動になっているといいますが、果たしていまもメガマウスは近くを泳いでるのでしょうか。
メガマウスを目撃した人:
ここに出たの、今朝。こっちから来て、4mから5mくらいあったよ、長さ。浮いてきて、また向こうに泳いでいった。(写真)撮れなかった、びっくりしちゃって。こんなでっかいんだよ、だって
メガマウスを目撃し撮影した人:
お昼前後です。このあたりで、浮いてって感じでこの辺りで見たんですけど

16日の昼頃にもこの場所にいたと証言します。
その時撮影した映像では、岸壁近くを尾びれをゆっくり揺らしながら泳いでいるのがわかります。
男性は、同じ場所でその前日にもメガマウスを目撃したといいます。
実は、2017年には、この近くで、メガマウスが捕獲されたといいます。
しかし、今回は陸に限りなく近い、岸壁沿いでの発見です。
「めざまし8」も、幻のサメをとらえるべく周囲を探しますが、影すらも見つかりません。

岸壁近くに現れたのは「奇跡中の奇跡」
サメについても詳しい、動物研究家のパンク町田さんにも現場周辺を見てもらいました。
ーーこの辺りで目撃されたのだが?
パンク町田氏:
こんな浅いところにメガマウスなんて来るはずがないですね、本来であれば中深海ところより深いところ、要するに200~300mより深いところ、人が覗いて、人間との距離2mくらいしかないと思うんですよ。こんなそばまで人が寄って、よろよろ泳いでいるのは、奇跡の中の奇跡。
岸壁近くに現れるのは“奇跡”…
専門家でさえも、驚く未知の生態…
さらに、映像を見たという魚類学者のさかなクンは、自身のYouTube「さかなクンちゃんねる」で感想を話しました。

さかなクン:
すギョイことが起こりましたね。実は私の地元の館山市であの貴重なメガマウスザメが現れたということなんですね。定置網漁の漁師が「さかなクンこれ何かな?」という感じで映像を見せてくれた。見た瞬間に「うわ!ギョギョ!これメガマウスザメですよ!」
“幻のサメ”の出現に驚きを隠せない様子です。そして、現れた理由をこう分析しました。
さかなクン:
本当のことはメガマウスザメちゃんに聞かないと分からない。館山の海というのは岸から結構深くなる。メガマウスザメちゃんは夜間にプランクトンを食べに上がってくるという説もある。夜間に上がったときに、潮流か何かで岸に接岸したのかもしれない。
キーワードは「夜」?
パンク町田氏も「夜」をキーワードに挙げます。
パンク町田氏:
今ちょっといないですけど、また夜になるとでてくるかもわかんないですね。水温が下がればまたでてきます。
確かに15日に姿を見せたのは、午後7時半頃。
そして、同じ時間帯に護岸を探したものの、メガマウスは見つからず。
護岸に近づき浮かび上がって泳いでいた理由は断定できませんが、それが「奇跡」と呼べる貴重な姿だったことは間違いありません。
(めざまし8 6月17日放送より)