夫婦が希望すれば、それぞれ結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」に慎重な自民党の有志議員らは11日に会合を開き、旧姓の使用拡大を衆院選の公約に盛り込むよう求める決議をとりまとめた。

決議をとりまとめたのは自民党の「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」で、中曽根弘文元外相が会長を務め、150人近い議員が入会している。

決議案では「改氏による不便や不利益を早急に解消しなければならない」と指摘した上で、「旧氏の通称使用拡大の取り組みをさらに加速し、国民と社会全体の最善の利益を守ることが自民党に求められている」と強調。その上で、党の衆院選公約に、旧姓の使用拡大を盛り込むよう求めた。
一方で「選択的夫婦別姓」については「親子別氏が子供に与える悪影響などから国民世論への懸念は大きい」として、慎重な議論を求めている。
「選択的夫婦別姓」に前向きな議員らは10日に中間案を取りまとめたばかりで、年内の衆院選に向け、党内での議論が活発化しそうだ。