緊急事態宣言による店舗の休業などで増えた、新たなフードロス問題。
これを解決すべく、“地球にやさしいラーメン店”がオープンする。

ある「もったいない」に注目

香ばしい香りを立て、炭火でじっくり焼かれているのは、捨てられることも多い、甘エビの頭。

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魚介を使ったラーメン店、その名も「海富道(しーふーどう)」が15日にオープンする。

このお店、ある“もったいない”に注目した。

海富道を運営するMUGENは、東京都内を中心に海鮮居酒屋などを展開しているが、感染拡大で休業や時短営業を余儀なくされた。
仕入れも減少し、卸売業者にも大きな影響が。

かいせい物産・宮﨑成人最高顧問:
居酒屋さんしか、お客さんがなかったですけど、コロナ禍で緊急事態宣言が出て、もう8割減くらい売り上げが減った

新たなフードロス

取引は激減し、冷凍庫には積み上げられた多くの商品が。

賞味期限が切れ、廃棄に回ったものもある。

かいせい物産・宮﨑成人最高顧問:
廃棄する量は3~4倍くらいになりましたね

鮮魚なので、味はおいしいのに、飲食店の休業や時短で、買い取り先がなくなり捨てられる。
こうした廃棄される魚は、コロナ禍で急増。
新たなフードロスとして問題となっている。

特殊製法作ったスープペースト その味は?

そこで、MUGENが始めたのが、廃棄される魚を使ったラーメン店。

かいせい物産・宮﨑成人最高顧問:
ラーメン店に納められる商品があると、緊急事態宣言があってもランチは開くので、売るところが増えるというので、大変期待しています

こうして買い取った魚などを丸々余すとこなく炭火であぶり、特殊製法でスープペーストを作っている。

黒瀬翔生キャスター:
非常に香ばしい香りもしてきます。
エビを丸ごと味わっているようなそれだけ濃厚なエビの味そして風味がします。
口の中エビまみれです。

 

卸売業者に余った魚を買い取り、余すことなく全てを使い切る、地球にもやさしいラーメン店。

今後の展望については...。

MUGEN・内山正宏代表取締役:
今後の展望としては未利用魚スープとかも作ろうと思ったり、なかなか流通もされないので、漁師の方たちも困っていますし、 僕たちもその困っているものを安く仕入れさせていただくことで、お客さまにリーズナブルな価格で還元できればと思っております。

(「Live News α」 5月14日放送分)