池の水ほとんど抜いてみた大作戦

福島県須賀川市の翠ヶ丘公園・新池で新たな整備計画が持ち上がっていることから、地元の青年会議所が中心となり行う一大美化プロジェクト。題して「池の水ほとんど抜いてみた大作戦」。狙うのは生態系をおびやかす外来種の魚。

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作戦はシンプル、でも大がかり。1か月ほど前から徐々に池の水を抜き水位を減らし、網を仕掛けて一網打尽にする。安藤一弘会長率いる「福島へら鮒会」も助っ人に駆け付けた。

しかし、いざ実行してみると…

参加者:
そっちはどうするの安藤さん?そっち(網を)かけなくていい?

福島へら鮒会会長 安藤一弘さん:
そっちかけてと言っているけど、行けないんだよ

池の底に溜まった泥が行く手を阻む。

福島テレビ 本山優紀記者:
今、網を引いていますが水面バシャバシャといっています。魚は思ったより大量にいるようです

池の岸まで網を引き、いざ捕獲開始。

早速、姿を現したのが鯉とブルーギル。その後も、次々とブラックバスなどの外来種が捕獲される。

記者も捕獲を試みると…

福島テレビ 本山優紀記者:
重みがありますね。泥なのか…。かなり重いですね

網の中にいたのは、元々は東北地方に生息していないヘラブナだった。

カゴが足りなくなるほど、大量に捕獲された魚。一方で安藤さんが一目見たいと願っていたのが、この池の主と呼ばれる魚だった。

福島へら鮒会 会長・安藤一弘さん:
大きいやつは1メートルくらいのコイですか

ーーもう獲れましたか?

福島へら鮒会 会長・安藤一弘さん:
いや、まだ確認はしてないです

ウワサをしていると…

福島へら鮒会会長 安藤一弘さん:
これこれ!1メーターの!

黄金色のような鱗を持つ主、推定1メートル、重さ10キロの大物に出会うことができた。
水槽の脇では魚を見て大喜びのこどもたち。しかし、安藤会長は違った。

福島へら鮒会会長 安藤一弘さん:
これはブラックバスですね。福島へら鮒会でお預かりして、法令順守の対応をしていく

捕獲された魚の半数近くが、外来種のなかでも在来種を食べ生態系を変える特定外来生物と呼ばれるブラックバスとブルーギル。池の中は深刻な状況だった。

福島へら鮒会会長 安藤一弘さん:
これはやはり、釣り人が釣り場を増やすために放流。闇放流ですね

かつてモツゴやカジカなどの在来種が多くいた池の生態は、人間の身勝手な行動で大きく変化したことを意味する。

見物人:
見てるとみんな喜んでやっていますよね。いいことじゃないですか

見物人:
いいですよね。やっぱり見ていて綺麗なほうが気持ちいい。魚にとってもいい

今回、捕獲された魚は合わせて3239匹。
特定外来生物のブラックバスとブルーギルは「福島へら鮒会」が駆除。コイなどの外来種や在来種は放流して戻した。中にはオタマジャクシやカメ、ザリガニも。

また、池にはこんなものが…

須賀川青年会議所 緑川和幸理事長:
公園の中に自転車がさっき落ちていてそれにびっくりした

安藤会長は、今回の活動で池が再び本来の姿を取り戻すことを期待する。

福島へら鮒会会長 安藤一弘さん:
生態系を守るのは難しい。小さな生き物、在来種が残っているので、そういう存在を人はお手伝いして、小さい命の力を信じて、自然に戻す。生態系を

池の水位は雨水などで、約1か月後には戻り、ここで新たな命が巡っていく。

(福島テレビ)