大のお好み焼き通と豪語する芸人「ツートライブ」の2人が、広島県呉市をめぐった。
地元の名店で見つけた呉ならではのお好み焼きとは。
呉のメイン通り「れんがどおり」で名店探し
たかのり:
さぁ今回の舞台はですね、海軍さんの町呉市でございます
周平魂:
よいしょー


たかのり:
ここはですね、国内で唯一潜水艦が間近で見える公園ということで
周平魂:
初めて見たよ
たかのり:
俺も初めて見たわ。すごいですね、間近で見ると迫力ありますね
今回の舞台は、広島県の南西部に位置する呉市。
その昔、東洋一の軍港として栄えた面影が今なお大切に残されるこの町で、お好み焼きの名店を探していく。
たかのり:
さぁここはですね、呉のメイン通り「れんがどおり」

周平魂:
レンガが敷き詰められて
たかのり:
そうそうそう。商店街なんですよ
たかのり:
「呉焼き」って書いてる
周平魂:
広島てっぱんグランプリ出場、呉焼き
たかのり:
ちょっと俺見た事ないわ、呉焼きって
多い幸せで「多幸膳」細うどんが入った呉焼きとは
呉市の中心部・れんがどおりで見つけた、お好み焼き店「多幸膳」。
地元ならではの味に出会えそうな、いい雰囲気。

ツートライブ:
おじゃまします。はじめましてツートライブと申します
橘信弘さん:
橘と言います。よろしくお願いします

周平魂:
橘のタッちゃんということで、ありがとうございます
たかのり:
多幸膳さん。どういうところからきてる?
橘信弘さん:
ここが1番最初、22年前ぐらいですかね。たこ焼き専門店で始めたんですよ。何かいい語呂合わせがないかなというので
ツートライブ:
多い幸せで、多幸膳
周平魂:
呉でなんでたこ焼きを最初にやろうとした?
橘信弘さん:
自分が好きだから。大阪に行って、色んなところのたこ焼きを食べたんですよ。あっ、これなら勝てるんじゃないかと
周平魂:
ちょっとこれは大阪への…。で、途中からお好み焼き?
橘信弘さん:
すぐお好みを始めて
たかのり:
同時くらいに?
橘信弘さん:
そうです、そうです
たかのり:
気になった看板があったんですけど、呉焼きって書いてたんですよ。どう違うんです?
周平魂:
例えば、たこ焼きってタコが入ってるじゃないですか? 呉焼きっていうのは呉が入ってる?
橘信弘さん:
そうです。呉が入ってる
多幸膳名物の「呉焼き」。
早速作ってもらった。
周平魂:
けっこう鉄板は熱々までいってるんですね
橘信弘さん:
そうですね
周平魂:
そこに、鰹節でキャベツ…、キャベツを別で炒めるんか
橘信弘さん:
生地をひいたとなりで、焼きうどんを作るんですよ

これぞほかにはない、呉焼きならではの特徴。
生地にのせるのではなく、別で野菜・豚肉を炒めて、焼きうどんを作っていく。
もちろん、ここで使われるのは呉名物の“細うどん”。
ツートライブ:
これは何か由来が?
橘信弘さん:
昔、戦艦大和が呉でつくられたのをご存じですよね? 戦艦大和をつくる時に、昼ご飯がうどんとおにぎりだった。早く出さないと回転が悪いから、細くしたら早くゆでられる
たかのり:
なるほど! ゆがくのに時間がかからないために
橘信弘さん:
細いほど早くゆでられるから、うどんがどんどん細くなった
たかのり:
うわぁ、すごい話だ
完成した焼きうどんを生地にのせ、これを豪快にひっくり返す。

周平魂:
あとはじっくり焼いていく?
橘信弘さん:
そうですね。上から…
周平魂:
なんかやっぱり海軍の町だけあって、男らしいですね
たかのり:
なんか豪快やね
昔から呉で食べられていた定番のお好み焼きを再現した、多幸膳の「呉焼き」。
どこか武骨なこの感じが、たまらなく食欲をそそる。
最後に自家製のピリ辛みそを加えたら、これまた呉焼きのポイント!
半月型に整えて、海軍さんの町呉名物「呉焼き」の完成。

橘信弘さん:
はい、呉焼きです
たかのり:
わぁ~きました! これが呉焼きか
周平魂:
半分にするには、何か意味がありそうですね
橘信弘さん:
戦後すぐのころは、持って帰って食べてたみたいですね。それで半分の方が持って帰りやすい
ツートライブ:
入りやすいですもんね
周平魂:
おいしい! 焼きうどんの味がしっかりしてて、奥から辛みそがツーンとつなぎながら、うどんが導かれるように喉の方に行って、生地とかと一緒に胃にストーン

たかのり:
すごいコメントやで
周平魂:
焼きうどんを作って、上から置いたやんか。全く別物として存在するかなと思ったら、完全に全部がともえてる
たかのり:
ともえてる?
周平魂:
三つ巴。卵とか別に焼いたものが、全部一気にともえてる
たかのり:
めちゃくちゃうまいですね。この細うどんが食感もいいし
橘信弘さん:
そうですね。細いのに結構主張する
たかのり:
細さがめっちゃちょうどいいんかもしれんな
周平魂:
この焼きうどんがやっぱいいね
呉ならではのご当地焼き。
これを求めてお店を訪れるのは、観光客だけではない。
橘信弘さん:
うちは海上自衛隊の若い人がよく来られるんです

周平魂:
海上自衛隊の人ってめっちゃ食べるんですか?
橘信弘さん:
食べますね。4玉とか5玉とか
たかのり:
4玉5玉?
周平魂:
海上自衛隊、結構若い方が?
橘信弘さん:
若い方が多いですね
「人が喜んでたらうれしい。だからおいしいものを提供したい」
周平魂:
22年でしたっけ創業が。で、タッさんが今
橘信弘さん:
62歳です
周平魂:
40歳までは何をされてたんですか?
橘信弘さん:
ビデオのレンタルを10年間やりました。映画が好きで、借りに行くのが面倒くさいからよし、自分でやってしまえと
たかのり:
たこ焼きも最初始めたのは、俺好き過ぎるからいけるんちゃう? ってなって大阪に行って…。すごい人生やねんな
周平魂:
内なる闘志が…。タッさん自体がちょっともう映画みたいな人生
橘信弘さん:
そんなことはない。お好み焼きを作ったり、たこ焼きを焼いたりは、あまり好きじゃないんですよ。人が喜んでたらうれしい。だからおいしいものを提供したいっていう気持ちがあります。ビデオもこの人にはこういう映画がいいなって紹介してあげて、「あぁ良かったわ~」って言われたら良かったなと

周平魂:
もうタツ師匠やわ。人間として尊敬してきた。作るのが嫌いってあえて言ってるところが、タツ師匠の味よ。その味がもう入っとんねん、ココに
橘信弘さん:
だけど作るのは嫌いなんです

たかのり:
なんでやねん
橘信弘さん:
作るのは…
【関連記事】
ツートライブの広島魂(1) 親子の愛情100% アサリ入り絶品お好み焼き【広島・尾道発】
ツートライブの広島魂(2) 砂ずりと揚げイカで歯ごたえある「尾道焼き」【広島・尾道発】
(テレビ新広島)