岡山市の寺の住職が信仰のバリアフリーに取り組み、視覚障害者のために新たに点字版の経本を作った。

文字が見えない人のために…“点字版の経本”

先祖の供養や亡くなった人のために唱えられる、仏の教えを説いたお経。
文字が見えない人のために作られた点字版の経本。

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鈴木鈴子さん:
文字にして読んだのは初めて

視覚障害者の鈴木さんは、3年前に夫を、2021年1月には病気で娘を亡くした。
葬式や法要では、読経に合わせてお経を唱えていたが...

鈴木鈴子さん:
供養させていただこうと思っても、できないことがたくさんあって、ちょっと悲しかったり、つらいこともあった

視覚障害者などが通う作業所に印刷を依頼

そんな鈴木さんの思いに応えたのは、家族の菩提寺で、岡山市北区にある長泉寺の住職。

長泉寺・宮本龍門住職
視覚障害者でも安心して自らがお経をお唱えして、亡き方を供養できるというものを必ず持っておかないといけないだろうと

長泉寺は、真言宗御室派の寺。
住職は、京都にある総本山にかけあい、点字版の経本を作って、必要な人に届けていくことにした。

視覚障害者などが通う岡山市の作業所に、経本の点字印刷を依頼した。

1つずつ「ひらがな」を点字に置き換え印刷し、間違いがないか丁寧に確認しながら仕上げていく。

障害がある人たちが試行錯誤しながら初めて作った点字版の経本が、宮本住職のもとに届けられた。

長泉寺・宮本龍門住職:
皆さんが製作することで、より多くの人に心が伝わっていく、いろんな人の助けになるのは素晴らしいこと

点字版の経本を手にした鈴木さん。

鈴木鈴子さん:
お経をあげたいけど無理だなという人が1人でも減って、点字があるからそれを読んだら大丈夫という気持ちになってほしい

点字版の経本は、熱い思いを乗せ、全国へと広がっていくはずだ。

(岡山放送)