花粉シーズンの今、活用したいのが「空気清浄機」。特にコロナ禍においては定期的な換気が求められることから、窓開け換気時の花粉対策が重要となることだろう。

そのような中、空調機器を製造するダイキン工業株式会社が効率的な空気清浄機の置き場所を紹介している。

外気が入る窓の正面の隅に置くと効率的

ダイキンによると、気流の解析ソフトを使ったシミュレーションを行った結果、約14畳の一般的な間取りのリビングで、空気清浄機を「A:空気が入ってくる窓の正面の隅」に置いた場合、窓から入ってくる花粉を最も多く吸い込んだという。

提供:ダイキン工業株式会社
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なお花粉は、まず南側の掃き出し窓から入り、気流に乗って窓の正面の壁にぶつかり、そして壁に沿って左右に広がっていき、窓を閉めるとその場に落ちていった。

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8カ所の置き場所によるシミュレーションで、花粉の吸い込み量で最も多かったのが、「A:空気が入ってくる窓の正面の隅」で、最も吸い込み量が少ない場所が、Aの対角線上の隅となる「H」。AはHに比べ、5.8倍の吸い込み量があった。

提供:ダイキン工業株式会社

さらに、空気清浄機を「A:空気が入ってくる窓の正面の隅」に置き、風量を「標準(3.5㎥/分)」と「ターボ(7㎥/分)」で効果を比較すると、「ターボ」の花粉吸い込み量は「標準」の1.9倍になり、空気清浄機の風量を大きくするとさらに効果があることもわかった。

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一方、同社の20代~50代の男女529人(2月12、13日に実施)を対象とした「花粉シーズンにおける空気清浄機の使用法に関する意識調査」で、シミュレーションと同じリビングを想定したCG画像で8カ所の空気清浄機の置き場所を示し、「どこに置くのが効率的だと思いますか」と質問。

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すると、1位が「F:空気が入ってくる窓の近く」の19.9%で、2位「G:部屋の中央(17.6%)」、3位「C:窓から離れたキッチンの隅(13.8%)」と続いた。

そして最下位が、「A:空気が入ってくる窓の正面の隅(7.4%)」で、一般の人が最も効率的ではないと思っていた置き場所が、実は効率的な場所だというシミュレーションの結果となったのだ。

提供:ダイキン工業株式会社

たしかに、感覚的には「外気(花粉)が入ってくる窓際」に置く方が効果がありそうなイメージだが、実際は違っていたのだ。

では、なぜ窓の正面の隅が効率的なのだろうか? またシミュレーションは花粉だったが、新型コロナ対策には何か効果はあるのだろうか? ダイキン工業株式会社の担当者に話を聞いた。

花粉は壁に沿って左右に広がる

ーー今回のシミュレーションを実施した経緯を教えて

コロナ禍で換気や空気清浄への関心が高まる中、空調メーカーである当社には、「花粉シーズンに窓を開けて換気をする際の空気清浄機の上手な使い方を教えて欲しい」というお声が寄せられたため、シミュレーションで空気清浄機の効果的な使い方を検証し、置き場所についてご紹介することにしました。


ーーなぜ「空気が入ってくる窓の正面の隅」が効率的なの?

今回のシミュレーション条件では、南側の窓から入ってきた花粉は、気流に乗ってまず正面の壁にぶつかり、壁に沿って左右に広がっていきました。右に流れた花粉の多くは東側の窓から排出されますが、左側に流れた花粉は北西の隅に滞留しました。

空気が入ってくる窓の正面の隅「A」はこの隅に滞留した花粉を効率的にキャッチしたため、中央に置いた「G」よりも花粉の吸い込み量が多くなったと考えられます。 

提供:ダイキン工業株式会社

ーーちなみに今回の結果は、コロナ対策にも効果はある?

今回、花粉対策としてご紹介している内容はあくまで窓から花粉が流入する際のシミュレーションに基づいているため、コロナ対策に通じるかどうかは分かりかねます。 

ただし、空気清浄機の使用につきましては、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が発信している「冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法」の中で、窓を十分に開けられない場合に空気清浄機を併用することが推奨されています。

(画像はイメージ)

ーー シミュレーションと同じ間取りではない場合、どこに置いたら良い?

あくまで推察ですが、今回のシミュレーションと同様に、窓(当社のシミュレーションでいう南側の窓)から外の空気が入り、花粉が気流に乗って正面の壁にぶつかるとすれば、壁に沿って左右に広がっていくので、空気清浄機を窓の正面の隅に置くことで、隅に滞留する花粉を効率的にキャッチすると思われます。

おすすめは24時間365日の使用

ーー季節ごとに最適な置き場所は変わるの?

基本的に、お部屋の大きさにあった空気清浄機をお使いいただければ十分な効果がを得ることができます。

例えば、ニオイのある食事を食べるとき、煙草を吸うとき、花粉シーズンで外に干していた洗濯物をたたむときなどに汚れの発生源の近くに置くことで、早く効果を発揮することができます。
 

ーー空気清浄機は常に稼働させた方が良い?

花粉シーズンに限らず、空気清浄機は24時間365日運転してただくことをおすすめしています。

在室中だけ空気清浄機を使われているケースも多いと思いますが、人がいない部屋には空気の流れがないため、室内に浮遊していたホコリなどが溜まりやすい状態になっています。留守の間でも空気清浄機を運転し、常に部屋の空気を清潔に保ちましょう。

(イメージ)

ーー「風量を大きくすると電気代が気になる」人もいると思う。どうしたら良い?

常に、風量を大きくするのが難しい場合には、たとえば窓を開けて換気する前に風量を大きくし、換気が終わって窓を閉めてしばらく経ってから風量を戻すといった工夫をすることができます。

また、お使いの機種によっては、常に風量を大きくするのではなく自動で風量を変えて花粉を効率的に捕集する「花粉モード」が搭載されています。上手に活用しましょう。


ーー空気清浄機の手入れはやっぱりした方が良いの?

空気清浄機の性能を最大限に発揮させるために、しっかりお手入れしましょう。一般的に、空気清浄機には複数のフィルターが搭載されています。最も外側に位置し、大きなホコリを捕まえるプレフィルターは、2週間に1度汚れを掃除機で吸い取る必要があります。

フィルターが汚れで詰まっていると、空気の吸い込み・吹き出しが妨げられ、効率的に空気をきれいにすることができません。機種によって必要なお手入れが異なりますので、お使いの機種の取扱説明書にしたがって適切なお手入れをしましょう。

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ーー最後に、おすすめの使い方を教えて

使用する部屋にあった適用床面積の空気清浄機を選びましょう。適用床面積が大きいほど、お部屋が早くきれいになります。適用床面積は、空気清浄機を設置する部屋の広さの2~4倍のものを選ぶのがおすすめです。
 
また、ホコリや花粉は低いところに落ちるので、空気清浄機は床付近に置くのが効果的です。
花粉対策としては、玄関に置いて、家に侵入する花粉をすばやく除去するのもおすすめです。
 
エアコンと併用する場合、対角線上に置くと、エアコンの気流との相乗効果で部屋の空気の流れが良くなり、さらに効率よく空気をきれいにすることができます。
 
生活シーンやホコリの発生量に合わせて風量を使い分けるのがおすすめです。掃除中はホコリが発生しやすいので、大風量ですばやくキャッチしましょう。外に干していた洗濯物には花粉や排ガスが付着しているので、たたむときも大きな風量での運転がおすすめです。
 
普段は、ホコリの発生量を空気清浄機内部のセンサーがチェックし、風量を自動で調整してくれる自動運転がおすすめです。 

(イメージ)

コロナ対策に効果があるかは不明であったが、花粉においては大きな効果があることがわかった。花粉で困っている人は、今回のシミュレーションを参考に空気清浄機を効率良く活用してほしい。

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