2月22日は「(にゃんにゃんにゃんで)猫の日」。

そんな猫の日に合わせ、猫の交通安全について考える交通安全運動が実施されている。

提供:株式会社イエローハット
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それが「全国交通にゃん全運動2021」で、実施しているのは、カー用品専門店を全国展開する株式会社イエローハットだ。

同社では、「全国交通にゃん全運動」を2019年から行っており、同年に制作した「猫専用の交通安全動画」は過去に編集部でも紹介している。

(関連記事:猫に見せたら“ガン見”する「猫専用の交通安全動画」 ニャンでなのか?仕掛けを聞いた

2021年の特徴は、年間で推計34万頭以上とされる猫の交通事故を減らす為、猫好きや飼い主と一緒に猫自身にも交通安全をレクチャーする、”猫参加型”の交通安全クイズ「交通にゃん全クイズ」だ。2月17日から同社のサイトで公開している。

提供:株式会社イエローハット

「交通にゃん全クイズ」は、猫が聴覚的に興味を持つ「子猫の鳴き声」などに加え、猫自身が問題を解くことができる「肉球タッチ方式」を採用。

クイズは全5問の中からランダムに3問が出題され、例えば「猫を守るために、車を運転する前にできることは?」などの問題に二択式で回答する。
そして、なんと実証実験での猫の正解率は約85%(スタッフ感覚値)だというのだ。

提供:株式会社イエローハット

さらに、クイズに参加すると猫が大好きだという「CIAO ちゅ~る」が貰えるチャンスまで用意しているとのことだ。

それにしても、猫が参加できて、しかも正解率約85%のクイズというのはどういうことなのか気になる。「交通にゃん全クイズ」について担当者に話を聞いた。
 

猫自身の手でクイズに答えられるのではないか

ーー猫参加型交通安全クイズ「交通にゃん全クイズ」について教えて

「交通にゃん全クイズ」は、猫が聴覚的に興味を持つ「子猫の鳴き声」や、猫が視覚的に興味を持つ「猫の狩猟本能を活かした画面の動き」や、猫が触覚的に参加できる「肉球タッチ方式」を採用するなど、随所に猫が参加したくなる仕掛けを盛り込んでおります。

京都大学の動物心理学研究チーム「CAMP-NYAN」のご協力のもと、猫も一緒に参加できる「交通にゃん全クイズ」の開発に着手。

実際に猫カフェ2店舗でも検証を行いながら、猫が交通安全と向き合い、積極的に参加したくなる様々な仕組み作りに成功しました。

提供:株式会社イエローハット

ーー「肉球タッチ方式」を採用したのはなぜ?

2019年は、猫専用の交通安全動画で確実に猫が見てしまう動画を制作しました。2020年は、猫が新聞に乗りたくなって乗ったところで写真を撮ることで完成する新聞を制作。3年目になる2021年は、より多くの方に「猫の交通安全」のメッセージを伝えたいと思いました。

2021年も「猫と一緒に学べる」をテーマにアップデートを考えており、動画などでも猫が画面タッチする姿がよく見られたので、もしかして猫自身の手でクイズに答えられるのではないか、という仮説のもと企画を行いました。

提供:株式会社イエローハット

ーークイズを制作して大変だったことはある?

最初の企画段階で、京都大学の動物心理学チームのアドバイスをもとに、猫の習性を活用したクイズのモックアップ(試作品)を早々に作り、猫カフェの協力を得て、猫カフェの営業時間外などで通い詰め、猫が確実に動いてもらうところまで作り上げたことです。

猫がタッチしてくれるかどうかは猫カフェに行き、実際の猫ちゃんたちに検証しないとわからないため、机上の空論を事象に変えていくという、開発・検証工程が大変苦労しました。


ーーこだわったところはどこ?

猫が確実に動くところまで、クイズや動画などのコンテンツを作り上げたところです。猫は、ねこじゃらしの動きなどは好きですが、規則的な動きでは反応せず、動物的な動き(急に止まったり、予測不能な動き)に反応することがわかってきました。

また、猫によって好きなものが異なるので、ねこじゃらしに反応する猫、ネズミに反応する猫とバラバラだったため、様々な種類を用意し、猫が反応する確率を高めていきました。

提供:株式会社イエローハット
提供;株式会社イエローハット

ーー参加した猫の正解率はどう?

答えやすい質問や動くイラストを用意することで、私たちの感覚値にはなってしまいますが、実証実験での猫の正解率は約85%と高くなっております。
 

ーー猫がじっとクイズを見ているのには何か秘密があるの?

・猫が好きな音を活用
クイズには、京都大学の動物心理学チームのアドバイスを頂き、仔猫の鳴き声や高周波の音といった猫の好きな音、聞き取れる周波数の音を活用しています。ネコは75kHzのような超音波領域の音も聞くことができますが、これは、ネコが捕食するネズミなどのげっ歯類の声を聞き、捕食に利用するためだと考えられているそうです。

・猫は動くものに反応しやすい
ネコはペットとしてヒトと同じ環境で暮らしていますが、今でも狩猟能力が色濃く残っています。ですので、動くものに対する反応は非常に優れています。

・京都大学の動物心理学チームと共に、交通にゃん全番組、クイズを制作
悲しい事故をひとつでも減らすため、ドライバーや飼い主のみなさん、そして誰より猫たちに交通安全の大切さを伝えたい…!そう考えた私たちイエローハットは、京都大学の動物心理学研究チーム「CAMP-NYAN」と協力し、猫が思わず見たくなる交通安全番組とクイズを制作しました。飼い主のみなさま、ぜひおうちの猫ちゃんと一緒にご覧ください。
 

提供:株式会社イエローハット

確かに実際にクイズをやってみると、猫がタッチしたくなるように、二択の正解の方に、動くねずみやねこじゃらしのイラストが出てくるのだ。猫が興味を持ち正解を出せるような楽しい仕掛けがしてあった。

初めて猫ちゃんが正解を選んだ時、嬉しくて歓声をあげた

ーー完成したものを見て、どう思った?

いろいろな猫が参加する姿がなんとも可愛らしく、とてもほっこり癒やされます。


ーー実際に参加した猫の反応はどうだった?

正解を選ぶ猫のほかに、興味深く端末見つめ続ける猫、そしてスマホやタブレットに興味が強く、乱暴にじゃれてしまう猫など様々でした。見つめ続けている猫は仕掛け自体を目線で追っているため、興味を示してくれていました。

また、スマホが好きでタッチだけでなく、追いかけてしまうじゃれる猫もおり、その子が興味を示し始めると一旦中止をせざるを得ないなど実験の苦労もありました。何よりも、初めて猫ちゃんが正解を選んだ時、嬉しくて歓声をあげたことがが印象に残っています。

提供:株式会社イエローハット

猫は常に交通事故の脅威と隣り合わせ

ーー猫が交通事故に遭いやすいのはなぜ?

放し飼いの猫や野良猫は、常に交通事故の脅威と隣合わせの存在です。しかし、車道を自由に行き来できることだけが、彼らが事故に遭いやすい理由ではありません。

実は猫には「自動車と直面した時に恐怖で身動きが取れなくなってしまう」といった、万が一のときに“事故を避けられない生態”があります。


ーー「交通にゃん全クイズ」は実際に猫に効果はあるの?

猫が見てしまう、触ってしまうことを通して、実際はドライバーさんへの啓蒙となっているため、直接的には猫に効果はありません。猫クイズをみたドライバーさんが猫のことを知ってくれ、少しでも猫の交通事故が減ればと思っております。

提供:株式会社イエローハット

ーーキャンペーンの魅力を教えて

「猫の事故が多い」という痛ましい事実を、単純にドライバーに対して、啓蒙するだけでは見ていただけない、届かないと思っております。

そこで「猫参加型」で、いろいろな猫がチャレンジする姿がなんとも可愛らしく、ついつい見てしまうような活動にし、猫の飼い主の方々も、猫との新しい遊びを見つけた!という感じで、やってみようと参加していただき、楽しく参加の輪が広がると良いなと思います。

賛同いただく方を増やし、猫の飼い主・猫好きの方が核となり、多くのドライバーに波及させ、情報が広がり、実際に猫の事故を減らしたいという思いで実施しています。


ーー反響はあった?

SNSなどでは、うちの猫もやってみた、などという飼い主さん投稿も散見され大変うれしく思っています。

提供:株式会社イエローハット

イエローハットでは、自動車社会に携わる企業として以前から交通安全への取り組みを行っている。しかし、今もなお日本各地で被害が絶えない“猫の交通事故”について、「猫の日」をきっかけに事故に遭いやすい猫でも安全に暮らせるクルマ社会の実現を目指しているとのことだ。

「猫の日」に愛猫と一緒にクイズに挑戦するのも楽しそうだ。
 

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