東海大学3年の大倉颯太(21)が躍動
登場するだけで場内の雰囲気が変わるーー
千葉ジェッツに特別指定選手として加入した東海大学3年の大倉颯太(21)だ。
全日本大学バスケットボール選手権(インカレ)でMVPにも輝き、“大学No.1ガード”の呼び声高い大倉は、信州戦の第1クォーター終盤に登場。今季ホーム初出場に会場は大きく沸いた。
第2クォーターに挨拶代わりの鮮やかな3ポイントシュートを決める。さらにディフェンスでも激しい競り合いを見せると、ルーズボールには果敢にダイブ。存在感を発揮する。
最終クォーター序盤では大倉が自ら切り込み、ふわりと浮かせるフローターシュートで自身9得点目。幸先の良いスタートをきる。
この記事の画像(5枚)ところが、残り6分を切った場面で予期せぬ事態が…
大倉が味方にパスを通した時だった。着地の際に右膝を痛め、立ち上がれることができない。担架で運ばれ負傷退場に。悔しさをにじませながら、コートを去るも、会場からはこの日のプレーを称えた大きな拍手が送られた。
大野篤史HC「颯太のケガで心は闇」
担架で運ばれる大倉を千葉ジェッツ大野篤史ヘッドコーチ(43)は心配そうに見つめていた。
「ゲームとしては良かったですけど、颯太のケガで何とも言えない気持ちで心は闇です」
信州ブレイブウォリアーズに連勝しても、会見で指揮官は険しい表情で心情を吐露した。
「全治12カ月」
翌15日、チームは「前十字靭帯断裂、内側側副靭帯断裂、半月板損傷で全治12カ月」との大倉の診断結果を発表した。
本来は千葉での活動は今月までで、大学に戻ってインカレ連覇に向けて活動開始するところだった大倉。自身のSNSに「正直、めっちゃ辛いです。 辛いし情けないし悔しいです。 周りに心配してくれる人がたくさんいて僕は幸せ者です。 本当に楽しみにしてた大学4シーズン目。あのメンバーともう一回、このユニフォームをもう一回着て試合がしたいです」と綴った。
池内勇太GM「復帰を全面サポート」
千葉の池内勇太GMは「復帰をクラブ全体で全面的にサポートするため、復帰までの間はチームに残り、彼と共にこの困難を乗り越えていきます。もう既に本人は復帰に向けてマインドセットしてくれており、チームとしても、復帰後今以上に高いパフォーマンスを披露できるようにしっかりと彼を支えていきたいと思います」と今後についてのコメントを寄せた。
千葉ジェッツ99ー67信州ブレイブウォリアーズ
(船橋アリーナ)