最終第4クォーターが誤算だった。残り時間29秒。74-75と1本のシュートが勝敗を決定付けるクラッチタイム。千葉ジェッツのタイムアウトから再開され、富樫勇樹(27)が果敢に3ポイントシュートを狙ったが、ボールは無情にもリングに弾かれた。大阪エヴェッサにリードを広げられ、試合終了を知らせるブザーとともに会場にはため息が漏れた。
最終クォーター残り29秒の明暗
連勝して波に乗りたい千葉は第2クォーター終了間際に司令塔の富樫勇樹(27)がセバスチャン・サイズ(26)に絶妙な空中パス。豪快なアリウープで、39-34で試合を折り返す。
58-49と9点リードで最終第4クォーター迎えるも、開始早々から11連続失点と大阪の怒涛の攻撃にあう。遂には橋本拓哉(26)のフリースローで58-60と逆転を許してしまう。
富樫の鮮やかな3ポイントシュートで再びリードを握る展開となるが、大阪も譲らず、一進一退の激しいリードチェンジを繰り返す。

そして残り29秒、大阪に新たに加入したディージェイ・ニュービル(28)にジャンプショットを決められ、さらにフリースローで追加点。最終スコア75-78と僅差で敗れた。
千葉の大野篤史ヘッドコーチ(43)は「我慢が足りなかった。ディフェンスがルーズになってしまった」と振り返る。
最終クォーターで逆転を許したことに、富樫は「ここ数試合、なかなか波に乗れない。オフェンスのダメな部分がディフェンスにも影響してしまっている」と分析。「ディフェンスは常に同じレベルで出来るようしっかり修正していきたい」と前を向いた。

千葉ジェッツ 75-78 大阪エヴェッサ
(船橋アリーナ)
千葉|15|24|19|17|=75
大阪|17|17|15|29|=78
SDGs 「ブックドライブ」を実施
チームはこの日の試合前、SDGs (持続可能な開発目標)活動の一環として、コロナ禍で外出機会の減っている地元の子どもたちに少しでも力になろうと、「ブックドライブ」を実施した。

「ブックドライブ」とは、読まなくなった本を捨てずに寄贈し、新しい読み手に届けるプロジェクトで、多くの来場者が本を持参し寄贈した。また、チームによるとアメリカNBAなどでも実施さているという。
寄贈された本は、千葉県船橋市の児童ホームや千葉市の定時制通信制高校に寄贈することになっている。
(フジテレビ・加藤忍)