新型コロナウイルスで日常生活ががらりと変わった2020年。

新型コロナの影響で消費が激減している「佐賀牛」。高級牛肉の消費が落ち込む中、外食ではなく「家庭でも佐賀牛を楽しんでもらおう」という取り組みが始まっている。

和牛のなかでも、トップブランドの1つとされる佐賀牛。しかし、新型コロナの影響で高級牛肉の消費が激減。
主に外食の需要が減ったことが要因で、2020年は一時、価格が通常より3割ほど落ち込んだ。

この記事の画像(11枚)

佐賀牛や肥前さくらポークを家庭で

一方で、家庭でも佐賀牛や肥前さくらポークなどを味わってもらおうと、JAさがグループでは2店舗目となる肉の直売所が伊万里市にオープンした。
12月4日オープンしたミート工房夢きら・ら伊万里店。

工場直送で、佐賀牛や肥前さくらポークなどの精肉に加え、ハンバーグといった加工品も販売されている。

JAフーズさが ミート事業課・藤崎満俊課長:
コロナの影響もあって、巣ごもり需要とあわせてお客さまが遠方のご家族などに送られることも増えている

外食の需要が落ち込む中、JAグループが注目しているのが家庭での消費。
佐賀市にあるJAの肉の直売所では、2020年4月から11月までの売り上げは前年と比べ、平均106%。
来店者も1.2倍以上に増えていて、伊万里市の新店舗には、佐賀牛の消費底上げへ期待が寄せられている。

買い物客:
(直売所ができて)うれしい。最近は特にコロナで…本当に感謝している

買い物客:
佐賀牛と砂ズリと肝とピラフ(を買った)。商品(の質)はバッチリ

買い物客:
コロナで(外食には)あまり行けていないけど、自宅でバーベキューとかして楽しみたい

家庭・贈呈用に高級店監修の佐賀牛を

インバウンド需要もあり賑わっていた佐賀牛レストラン。

佐賀牛レストラン季楽本店・石橋晃料理長:
コロナの影響はだいぶある。前年と比べると(客は)かなり少ない

当面、インバウンドが期待できない中、地元の人に佐賀牛を味わってもらおうと、季節ごとに期間限定メニューを展開して、巻き返しを図っている。

また、そんな佐賀牛レストランが2020年12月、予約のみで販売したのが佐賀牛のローストビーフ。
佐賀牛レストラン季楽本店・石橋晃料理長監修の佐賀牛サーロインを使った最高級のローストビーフ。

そのお味は…

川浪沙貴リポーター:
佐賀牛の旨味がギュウっと詰まっていますし、程よく脂も乗っていて非常に食べ応えがあります

肉自体の味付けを薄味にし、素材の良さ引き出した贅沢な一品だ。

レストランでの提供ではなく、年末年始の巣ごもり需要を見越し、あえて家庭用や贈答用として、12月、予約販売した。

佐賀牛レストラン季楽本店・石橋晃料理長:
(今後)お客様からのご意見をいただきながら店内のメニュー化、入学・卒業・就職祝いなどの贈り物として検討していきたい

外食需要の回復が見通せない中、佐賀牛にとっては、逆風が続きそうだが、家庭での消費に少しでも活路を見出そうと2021年も、試行錯誤の年、まさにリスタートの年になりそうだ。

(サガテレビ)

サガテレビ
サガテレビ

佐賀の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。