「このラベルのみかんください」…開店と同時にお目当ての南濃みかんを求め客殺到
岐阜・海津市にある人気の道の駅「月見の里南濃」には、この時期、県外からも多くの人が訪れる。新鮮な野菜に、この季節ならではのフルーツなど、道の駅「月見の里南濃」の人気の理由を取材した。
名古屋から名神高速道路を使って約1時間。道の駅「月見の里南濃」は、岐阜・海津市の国道258号線沿いにある。
養老山脈を背負い、緑豊かな場所。地元はもちろん県外からも、多い日には約3000人が訪れる人気の道の駅だ。
11月3日午前7時半。直売所では、オープンに向け、採れたての野菜や果物が並べられていた。
この日は、プリプリのシイタケが1パック350円。
チンゲン菜が1袋で100円。
さらに水菜が1袋120円と、どれもお値打ちだ。
午前8時の開店と同時に多くの客が向かった先は、みかん売り場。
名古屋から来た男性客:
南濃みかんがすごく美味しくて。甘みも酸味も、丁度いい
女性客:
スーパーのは味が薄いけど、ここのは味が濃いし、早くからおいしいのが食べられるので
地元で栽培された南濃みかんの早生みかんが出ていた。この日は1袋約10個入って350円から。
その特徴は甘みが強く身がしっかりしていてみずみずしいこと。昼過ぎに完売する日もある、この時期の名物だ。
月見の里の担当者:
独自のラベルを作っている生産者がたくさんみえて、お客さんがラベルを持ってきて、「このみかんください」「どこにあるの」と聞いてくる人もいます
生産者の名札の他に、農家さんごとにオリジナルのラベルもあった。作り手ごとに食べ比べてみるのも楽しい。
またこの時期、もう1つの名物が富有柿。
果肉の食感が良く、糖度も高いことから人気だ。
富有柿と言うと高級なイメージもあるが、こちらでは1袋350円から。それも人気を後押ししている。
さらに加工品もあった。南濃みかんで作ったジャム。
果汁を混ぜ込んだ、サブレやラスクなど。
中でも一番人気が、薄切りにして乾燥させた「味感ちっぷ」（500円）。
甘みと酸味、それに渋皮から出る苦味が絶妙で、クセになる味。
数量限定のため、仕入れたその日に完売する人気商品だ。
「美味しいからもう１斤」…フワフワで噛むほど甘い焼きたての食パンにも行列
直売所以外でも行列ができる、食パンの専門店。
女性:
1斤買って、ちぎってすぐ食べて、おいしいからもう１斤買っていこうかなって。フワフワでね、噛めば噛むほど甘い
フワフワモチモチの食感で、こちらも連日完売の「やわら家食パン」（380円）。
食パン作りに適したカナダ産の小麦粉をブレンドすることで、独特の食感と小麦の優しい甘さを感じられる。店頭に焼きたてが並ぶのを狙って、多くの人がやってくる。
11月に、その食パンにも負けない新商品が発売された。南濃みかんを大胆に使ったフルーツサンドがそれ。
皮を剥いたみかんをまるごと食パンの上に乗せたら、生クリームで支える。
その上に食パンを置き、半分に切れば、見事な断面に。つい手を伸ばしたくなる。
客「意外とみかんとラーメンの相性は良いかな」…スライスみかんが乗った人気の塩ラーメン
飲食店も繁盛している。人気は岐阜産地鶏の「奥美濃古地鶏 鶏ちゃん定食」（1452円）。
甘辛いタレと鶏肉の旨味がたまらない。
そして、たっぷりの鶏肉と卵を4個使った「奥美濃古地鶏 親子丼定食」（1408円）も人気。
しかし、道の駅「月見の里南濃」に来たら、一度は食べてみたいイチオシグルメは「みかんラーメン」（590円）だ。
澄んだ塩ラーメンの麺には、自慢の南濃みかんの果汁が練りこまれている。
そして、チャーシューのように、輪切りの南濃みかんが。
男性客:
意外とみかんとラーメンの相性は良いかな。酸味としょっぱさのバランスが取れていて、おいしい
みかんの輪切りや麺から、さわやかな香りが漂い、あっさりと食べられる。
このメニューは16年前に、名産のみかんで名物をと考案された。最初は敬遠されていたが、女性を中心に少しずつ話題に。多いときは1日100食が出る名物になった。
担当者「道の駅から地元の魅力を発信していきたい」…季節の味に名物グルメそして笑顔
夕方になると、足湯に人が集まる。養老山脈から湧き出ている温泉を使っている。
男性客:
1週間に1回くらい来ています。冬場は風呂に入らなくても体がホカホカする
女性客:
めちゃくちゃ歩き回ったので、足湯めちゃくちゃ良いです
行楽や買い物と疲れた後の足湯は最高。
道の駅の担当者は、「フルーツサンドをはじめ、果物がたくさんある南濃の道の駅として、地元の魅力を発信していきたい」と話す。
道の駅「月見の里南濃」を覗いてみたら、みかんに柿と季節の味に、それを使った名物グルメ。そしてたくさんの人の笑顔があった。
道の駅「月見の里南濃」は、名古屋から車で名神高速と国道で約1時間。
（東海テレビ）
