コロナに関する会見が相次いで3つ行われた

佐々木恭子アナウンサー:
今回のテーマは「東京563人感染 専門家らが強い危機感」。

12月21日は大きな会見が3つ相次いで行われました。東京都の小池都知事の会見、そして異例の医療団体が合同会見、医療緊急事態宣言を強く発表しました。そして西村大臣と分科会の尾身会長の会見です。

これから年末年始を迎えること。そして海外では変異したウイルスがもたらされているといったことが、危機感となってこのようなことが行われたと思われますよね。

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佐々木恭子アナウンサー:
中でも注目するのは西村大臣と尾身会長の会見なのですが、いくつか具体的な事例が示されました。東京や首都圏に関しましてはあくまでも尾身会長の個人的な見解だとした上で、ステージ3の中でもシナリオ3に相当すると発言しました。これは感染拡大の継続地域であるということです

佐々木恭子アナウンサー:
シナリオ3になると何が起きるか。まず時短営業の前倒し、またそのエリアの拡大県境を越えた移動の自粛。そして不要不急の外出自粛などの要請が必要なレベルになっているということを指摘したわけです

尾身会長「都市部から周辺に感染がしみだしている」

佐々木恭子アナウンサー:
尾身会長は「首都圏では都市部から周辺に感染がしみだしている。首都圏の感染を抑えなければ全国の感染は抑えられない」と指摘したのです

加藤綾子キャスター:
尾身会長の指摘について二木先生はどう思われますか?

昭和大学医学部・二木芳人客員教授:
そうですね。東京は確かにいま尾身さんは個人的とおっしゃっていますが間違いなくステージ3うっかりするとステージ4に突入する。次のステージ4という爆発的な拡大になってしまいます。抑えようがなくなってしまうので、なんとしてもここで食い止めなければいけない。特に東京の場合は周辺もさることながら、やはり影響は大きいですよね。だから全国への感染の影響もあるので、ともかく東京をなんとかしようという気持ちが十分出ていました

守ってほしい急所とは

佐々木恭子アナウンサー:
さらに尾身会長は感染拡大に関して急所が見つかったと発言をされました

新型コロナウイルス対策分科会・尾身茂会長:
毎日の生活、ずっと家にいてくださいということを今回は要請する必要がないと思うのです。以下の急所だけはぜひ押えるようにお願いしたい

佐々木恭子アナウンサー:
「すべてを我慢しなさい」ということではなく、この急所を押えてほしいということなのです。急所は具体的に会食にあります。忘年会や新年会などの季節になりますが食事の際の会話、これに関しては飲酒の有無、昼か夜か、場所にかかわらず感染しやすいんだということです

佐々木恭子アナウンサー:
何に気をつけるかというと次の3点です
1. 食事は静かにしゃべらずにいただく
2. 家族かいつもの仲間で5人以上は控え、すいている場所を選ぶ
3. 食事中に話すときはマスクをする。少なくともハンカチなどで口元を押さえる
こうして食事中も飛沫が飛ばないように気をつけることを呼びかけました。

佐々木恭子アナウンサー:
さらに会見で尾身会長はショッピングモールなどのフードコートなどでも感染が確認されているということを指摘しています。また帰省される場合にも大人数の会食は避けて、難しい場合は帰省自体も慎重に検討してほしいということを述べていらっしゃいました

加藤綾子キャスター:
今回はフードコートという場所の名前など具体的に言及されたと思います。この内容を見ると、やっぱりご飯食べには行かないでというような聞こえかたもします

昭和大学医学部・二木芳人客員教授:
しかしながらある程度はそういうことも許容できますけれども場所を選びなさい。時と場所を選びなさい。フードコートというのは結構人が多いですし、騒がしいし声が大きくなります。そういうところも危ないという具体的なメッセージでしたね。

加藤綾子キャスター:
宮家さんはどう受け止めていらっしゃいますか?

キャノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦氏:
これまでは経済と感染のバランスを取ろうとして何をやっても不人気なんですよ。だけれども私が気になるのはイギリスで変異した感染力も高いものが出てきて、日本に来るのは時間の問題だと思っていますから。その意味ではそろそろ状況を変えて、やはり感染防止の方を先に持っていかなきゃいけないのかなと思っています

(「イット!」12月22日放送分より)