2011年の東日本大震災で生まれて初めて断水を経験したことをきっかけに、個人でコントロールできる「“水インフラ”を作りたい」とWOTA株式会社を設立したCEO・前田瑶介さん。

「大学入学のために上京した翌日の2011年3月11日に大震災が起こり、いろいろなインフラが止まってしまい、止まっただけでなく、なぜ水が止まって出てこないのかのも誰もわからない状況だった」と振り返る。

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「徳島県の県西部の自然豊かなところで生まれたんですけど、湧き水を集落内でホースで引っ張って使ったりしていた」と話すように、地元では水源をたどれば自分たちで解決できた問題だった。

そこで、前田さんは水と人とをつなぐ会社「WOTA」を2014年に設立した。

家庭内すべての水を循環式に

こうして開発したのは「水の循環システム」。被災地や災害の現場では、たくさんの人を笑顔にした。

通常100リットルの水ではたった2人しか利用できないシャワーが、電源一つあれば、ろ過して循環させた水を100人が利用できるように。

AIを活用し、汚れやにおいをとるだけでなく殺菌や消毒も行う。

さらに、その技術を生かして水循環式の手洗い機「WOSH」を開発。

かねてより被災者から「手だけ洗いたい時が多いので、手洗い器も作れないか?」と要望を受けていたが、コロナ禍により急激にニーズが高まり、開発開始からわずか3カ月で実用化に漕ぎつけた。

「人と水のあらゆる制約をなくしたい」と語るように、前田さんは「家庭の水すべてを、トレイもシャワーも洗濯も循環式のシステムを日本だけでなく海外に届けることを目指しています」と展望を明かした。

WOTA株式会社 
https://wota.co.jp/

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