最大震度7を観測した1995年の「阪神・淡路大震災」では、285件もの火事が発生。
また「東日本大震災」では、378件に及んでおり、このうち地震によるものは163件と4割近くを占めており、福島県内でも22件確認されていた。

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地震による火事は決して珍しくないと語るのは、東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん。

東京大学客員教授 防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん:
「地震火災」という言葉があります。大きな地震と火災はつながりというか、必ず起こるものだと考えるべきです。1923年の関東大震災は10万人の方が亡くなった。そのうち9万人は火災、延焼火災等に巻き込まれて焼死・亡くなっている。

東京大学客員教授 防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん

東京大学客員教授 防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん:
火災は、地震の発生する季節や時間帯がポイントだと思っています。冬は石油ストーブを使っている家庭も多い。朝夕は食事の準備で火を使う。地震のあとは停電します。それで電気が復旧した時に、「通電火災」ということがおこるんですね。そういう意味では注意が必要な災害だと思います

市民の連携して地域の防災強化を

火事から身を守るのが、発生をいち早く知らせてくれる「住宅用火災警報器」。
福島市森合地区の住宅を訪問する福島市の消防団。
その目的は、住宅用火災警報器の設置サポート。

福島市消防団:
無料配布された火災警報器を取り付けに伺いました。よろしくお願いします

高齢者が取り付けにくい天井近くの高い場所の設置を、住民に代わり消防団が行うことで、普及を後押ししている。
火災警報器は、2011年6月から全ての住宅で設置が義務化されているが、要件を満たしている福島県内の割合は58.2%と全国で7番目の低さ。

火災警報器を取り付ける地域の消防団

サポートを受けた住民:
各町会に配ってくれるのは大変良いことで、災害も火災も防ぐのが一番いいですからね

森合地区は、2020年度までに100世帯で設置を完了させる方針で、消防団は災害時の備えとしても有効だと強調する。

福島市消防団第9分団・二階堂常聡さん:
もちろん揺れたことにより、それが原因で火事が起こることは十分考えられますので。火災警報器を設置して煙を直ぐ感知して、自分の身の安全を守るためにも必要だと考えています

福島市消防団第9分団・二階堂常聡さん

設置のサポートを受けた住民には安心感が広がっていた。

サポートを受けた住民:
自分がきちんと元栓なり、火の点検をすれば大丈夫かなという感じだけで、災害(による火事)までは、心にとめてなかったですね

ーー火災警報器の設置でどうですか?

サポートを受けた住民:
安心ですね、安心していられると思います

東京大学客員教授 防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん:
災害は地域で起こるんです。地域の消防団・住民防災組織と市民の方々が連携するというのが重要です。名古屋市の消防局では家具固定を進めるため2年前から住民宅を訪問する活動が行われています。地域の消防署が、所管する地域の各世帯を年に3回訪ねるのです。1回目は相談「家具固定していますか?」、2回目は「していなければ支援します」、3回目は「ちゃんと設置しましたか?」これは、少し強引かもしれませんがその効果はとてもあって、もともと6割の家具固定率が、9割超したのです。地域でやればできるということですね。行政も少し後押しして、積極的に前に出ていくということが重要だと思います

火災警報器は、場所に応じた使い分けを

火災警報器の種類は2つ。煙を感知し反応する「煙感知式」と、熱を感知する「熱感知式」。
設置する場所に応じた使い分けが大切になる。

煙・熱感知火災報知器

ダイユーエイト福島西店・諏訪光次店長:
主に「煙感知式」の方は「リビングとか階段」とかそういう所に付けられまして、「熱感知式」の方は煙で誤報を防ぐために「キッチン」などそういった所にご使用いただけます

一方、火災警報器の電池寿命は、約10年のため定期的なメンテナンスが必要。

ダイユーエイト福島西店・諏訪光次店長:
こちらを付けることによりまして、すぐ火事に気が付いて初期消火をすれば防げますので、是非取り付けていただきたいと思います

ダイユーエイト福島西店・諏訪光次店長

消防庁によると火災警報器の設置で、火事で亡くなるケースと焼失面積は半分に。損害額も4割に減るという。

東京大学客員教授 防災行動や危機管理の専門家・松尾一郎さん:
火災で重要なのは「初期消火」なんですよね。だから種火のうちに消すこと。だけど広がったら、身を守ることが重要なの「逃げる」。その意味では、火災警報器は「知らせる」ので重要。次に重要なのが消火器。近場に置いておくのが重要ですね

(福島テレビ)