酒税改正で、発泡酒や第3のビールを“ビール化”する動きが加速。
その戦略を取材しました。
10月から、酒税改正で税率が一本化されたビール類。
スーパーでは早速、「ビール減税」のポップで来店客に促進。
さらに、商品には“ある変化”が見られました。
サントリーから販売される「金麦」には、これまで記載されていなかった「生」の文字。
「金麦」といえば「第3のビール」でしたが、6日新たに発売された“ビール化”した商品がスーパーの最も人通りが多い道に大きく展開されていました。
来店客からは「(ビール化で)味がおいしくなるのかなというイメージはある。いままで、平日金麦で、休日にビールと分けていたが、その比率が変わるかもしれない」「(ビールになっても)価格はそこまで変化はないかなと思う。お得な感じ。買いやすいのもある」といった声が聞かれました。
減税となることで見込まれる“ビール需要”を追い風に、大手各社では、発泡酒や第3のビールをてこ入れする動きが加速しています。
アサヒは「クリアアサヒ」、キリンは「本麒麟」、サッポロは「GOLD STAR」と「麦とホップ」を、それぞれビールに格上げ。
こうした中、ビール類の販売のうち、第3のビールと発泡酒が約6割を占めるサントリーは、知名度が高い「金麦」の“ビール化”をいち早く手がけました。
サントリー・西田英一郎社長:
サントリーは新たな市場創造に挑戦する。酒税が一本化する中、金麦のビール化で、手頃価格で満足感あるビールを楽しみたいというお客さまの数多くのニーズにしっかりと応えたい。
味は既存のファンを取りこぼさないように、骨格は変えず、麦芽比率を上げることで、飲み応えを強化。
価格帯の分類は、高価格帯の「プレミアム」や標準の「スタンダード」に加え、新しい金麦を位置づける、低価格帯の「デイリービール」を新設しました。
本体価格は、第3のビールの時と同じ額に設定し、酒税の変更分のみを上乗せすることで、日頃から飲みやすいビールとして売り出します。
一方、売り方にも消費者に手に取ってもらいやすい企業努力がありました。
9月に行われたのは、スーパー側との売り場面積の交渉です。
サントリー 広域営業本部・長尾周亮さん:
金麦を全体で展開して、「金麦」「糖質オフ」それぞれ展開させていただくことで、お客さまへの認知を広げたい。
イトーヨーカ堂 マーチャンダイザー・平野義暁さん:
ポイントとしては、金麦がビール化になったところも、お客さんにしっかり伝えていきながら、買いやすい価格帯もPOP含め大きく展開していきたい。
こうした話し合いのもと、3カ所ある特設売り場のうち2カ所で展開。
商品を目立たせるため、ポップなども配置しました。
担当者は、これほど大きく商品を打ち出すのは初めてのことだといいます。
サントリー 広域営業本部・長尾周亮さん:
一人でも多くのお客さまに取っていただける価格帯、手に取りやすい展開+特売というのも非常に重要です。No.1のブランドを目指して活動していきたい。
酒税改正を機に、各社で進む新たなブランド戦略は、今後も激しさを増していきそうです。
