この秋はゆっくりティータイムを。こだわりの一杯へご案内
すっかり秋めいてきて涼しさも感じるようになってきたこの季節。ゆっくりと楽しみたいのがティータイムです。
大分市内で話題の日本茶と紅茶の専門店をリポーターのケイティーが取材し、そのこだわりや、自宅でもおいしく楽しむコツをたっぷりご紹介します。
日本茶専門店「つぼみ」(大分市乙津)
まず訪ねたのは、大分市乙津にある日本茶専門店「つぼみ」。日本茶インストラクターの資格を持つ店主の佐藤さんが、全国各地から厳選した日本茶を取り扱う名店です。
店内に並ぶ茶葉の種類の多さに驚きますが、佐藤さんは「当店では、品種でお茶を選んでみませんかと提案しています」とのこと。
迷ったらまずこれ!人気No.1の「王冠」
お店で一番人気というお茶が「王冠」。
佐藤さんは「迷ったらおすすめしているお茶なんですけど、これから気温がちょっと下がってくる時期に、しっかりとした旨味と甘みを楽しめる、熱めにしてもおいしく入るようなキャラクターのお茶」と紹介してくれました。
1煎目・2煎目・3煎目、三つの顔を楽しむスタイル
「つぼみ」ならではの魅力が、お茶をコースのように楽しめる提供スタイルです。
佐藤さん「1煎目、2煎目、3煎目とお選びいただいたお茶を、煎を重ねて出して楽しんでいただく、というスタイルですけど、味が大きく変化するんですね。その変化をまず楽しんでいただいて、スイーツは最終煎の3煎目のときにお出しさせていただきます」
1煎目:常温のお水で、葉の”表面の旨味”だけを引き出す
1煎目は常温のお水を使います。
佐藤さんによると「お茶の葉の量に対して極端に少ない常温のお水を、葉っぱがひたひたになるぐらい入れる」のがポイント。
葉が開くと苦味や渋みが出てしまうため、「1煎目は葉を開かせないようにして、お茶の葉っぱの表面の旨味という部分を引き出していきます」とのこと。
およそ2分待って口に含むと、ほんのり渋みの後に甘みが広がり、「ちょっとお出汁を思わせるような、旨味」が感じられます。
「お茶じゃないみたい」と感じるほど濃厚で、口の中に余韻が続く一杯です。
2煎目:70度のお湯でやさしく注いで”安心感のあるお茶の味”へ
2煎目は70度くらいのお湯を使います。
1煎目でふやけた葉はすでに開くきっかけができているため、「お湯を注いだら5秒、10秒ぐらいですぐ注ぎ始めてオッケー」。
ただし急須をゆすらず、ゆっくり優しく注ぐのが大切です。佐藤さんは「ゆすってしまうと、葉っぱが急須の中で開いてしまうんで、苦味とか渋みが出やすくなるんですね」と教えてくれます。
飲んでみると、爽やかでまろやかな味わいに。「あ、お茶だっていう味になってると思います」と佐藤さん。安心感のある、なじみ深い日本茶の味わいです。
3煎目:熱湯でティーカップに注ぐ、華やかな香りとほろ苦さ
3煎目で登場するのはティーカップ。
熱湯を使い、今度は葉を思い切り開かせて内側のほろ苦い味わいを引き出します。
佐藤さんがティーカップを使う理由にもこだわりが光ります。「湯呑みよりもティーカップって液面が広いんですね。なので、最終煎だけど、よりその香りが感じやすいように、香りが立ち上るティーカップを使ってます」。
さらにすっきりと爽やかで、量をたっぷり飲みたいときにぴったりの一杯に仕上がります。
3煎目に合わせて登場!数量限定の抹茶パンナコッタ
3煎目のタイミングで提供されるのが、数量限定500円の「つぼみの抹茶パンナコッタ」。
しかもテーブルで自家製の抹茶ソースをかけてくれるという演出つき。口どけなめらかなパンナコッタの自然な甘さに抹茶のほろ苦さが重なり、熱い3煎目のお茶と合わせると口の中が温まり「ミルクの香りも感じられる」と佐藤さん。
お茶とスイーツが互いの味を引き立て合う、贅沢な組み合わせです。
お茶に詳しくなくても大丈夫
佐藤さん「日本茶の魅力に気がついていない方には気がついていただけるように、そして日本茶がすごい好きだっていう人には、その魅力をより深掘りできるように、そういったお店を目指してます」
茶葉の購入も可能で、おいしい入れ方も直接教えてもらえます。お気に入りの茶葉を見つけに、ぜひ足を運んでみてください。
「日本茶専門店 つぼみ」
住所:大分市乙津港町2丁目1-27 ハニーTOMO100
営業時間:午前10時半〜午後6時
定休日:月・火
紅茶専門店「ルベール」(大分市古国府)
続いて訪ねたのは、大分市古国府の住宅街にある紅茶専門店「ルベール」。
イギリス風の落ち着いた店内で、癒しのティータイムを過ごせると評判のお店です。
オーナーの相川さんは絵本作家でもあり、取り扱う茶葉のパッケージには茶葉に合わせた絵本のようなデザインが施されています。「言われたら絵本のような」と思わず声が出てしまう、かわいらしい世界観が広がります。
この秋のイチ押しはグレープのフレーバーティー
秋のおすすめを聞くと、相川さんが勧めてくれたのがグレープのフレーバーティー。
現在、人気を集めているというこのお茶、カップに注いだ瞬間からグレープのいい香りが立ち上ります。飲んでみると「グレープの酸味などはなく、甘く、飲みやすい」とのこと。相川さんによると「ベースがディンブラなので、とっても飲みやすい」そうです。アイスティーにしてもおいしく、残暑の時期にアイスで楽しむお客さんも多いといいます。
紅茶と合わせてぜひ頼みたいのが、スコーン。
この日はクランベリーホワイトチョコのスコーンが登場しました。クランベリーの甘酸っぱさとホワイトチョコのやさしい甘みが人気の組み合わせで、生地はしっとりとしています。
相川さん「国産小麦を使ったオーナーの手作りで、卵は使わず、生クリームでしっとり感を出しているんです」
フレーバーティーってどうやって作るの?
フレーバーティーについての豆知識がこちら。
相川さん「ダージリンとかアッサムとか、耳慣れしているワード。それは産地なんですよ。日本茶でいう嬉野茶とかとか八女茶とか、地域ごとに香りをつけてフレーバーティーとなっているので、自分が飲んでいる紅茶がどのベースの茶葉を使っているのかなって見るだけでも自分好みの紅茶があるかとか分かるようになります」
自宅でおいしく入れるコツ
相川さんに自宅でおいしい紅茶を入れるコツも教えてもらいました。
相川さん「熱い紅茶を飲みたい場合は沸騰したお湯を注ぐんですけど、ポットが冷たいところにお湯を注ぐと温度が下がってしまう。だからポットも温めておく。で、茶葉を入れてお湯を注ぐ。注ぐティーカップも、一手間ですけど、温めてあげると、よりおいしく入れられます。ティーパックは、メーカーのだったらちゃんと入れ方が書いてあるし、お湯の目安が書いてあるので、それに合わせて入れると、やっぱりおいしいです」
やはり一手間が大事。ティーバッグを振ってしまう人も多いと思いますが、パッケージに書いてある手順を守ることが、おいしさへの近道です。
20年以上続く、お客様との絆
相川さん「オープン当初から来てくださっている方がいるので、自分がランチに行こうとか誘わなくても、お客様が来てくれたら、もうほんとに毎日が話し相手みたいな感じで、楽しくやらせていただいています」
紅茶や空間の心地よさだけでなく、相川さんとのトークそのものが癒しになって、また足を運びたくなるお店です。
スコーンのみの販売、茶葉のみの購入も可能。手作りのパンも人気とのこと。お店の前にイギリスの国旗が立っているときがオープンの合図。事前にお店のLINEや電話で予約してから訪れるのがおすすめです。
「紅茶専門店 ルベール」
住所:大分市古国府5丁目1-47
電話:090-5725-5698
営業時間:午前10時〜午後6時
定休日:不定休
日本茶も紅茶も、知れば知るほど奥深い世界が広がります。
「つぼみ」ではコースのように変化するお茶の味を、「ルベール」では華やかなフレーバーティーと手作りスコーンを。この秋は、ゆっくりとティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
