誤って採取 食中毒になる事故も

秋の行楽シーズン。山など自然が多い場所に行く機会も増えるが、注意したいのが野生のキノコ。
なかには毒キノコを誤って採取し、食中毒になる事故も報告されている。

厚生労働省によると、毎年この時期は毒キノコによる食中毒の発生が相次いでいて、特に2020年の患者数は10月末時点で64人と過去3年と比べて最も多くなっている。
10月、新潟県では80代の男性が神社に生えていた毒キノコ「ドクササコ」を「ナラタケ」と思い採取。キノコ汁にして食べたところ手足の痛みが出て、入院した。

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また秋田県の直売店では、毒キノコ「クサウラベニタケ」が「ハタケシメジ」と間違って販売され、購入して食べた3人に嘔吐や下痢の症状が出た。

福岡の身近な場所にもそのような毒キノコはあるのか。
専門家と福岡市南区の油山の森(自然保護のためキノコ採取は禁止)を歩いてみると…

キノコ専門家・岩間杏美さん:
あった、あった!

リポーター:
これですか?黄色い!

キノコ専門家・岩間杏美さん:
ニガクリタケっていうキノコで、猛毒のキノコです

歩いて僅か数分で直径1センチほどの小さな「ニガクリタケ」が見つかった。
食べると嘔吐下痢の中毒症状が起こり、死亡例もあるほどのキノコで、大きいものは5センチを超える。

キノコ専門家・岩間杏美さん:
クリタケっていう食べられるキノコがあって、そのクリタケと間違えやすいキノコになります。環境によって色とか形とか違ったりすることもあるので、そういうのがなかなか見分けにくいというか

さらに、その数メートル先でも-

キノコ専門家・岩間杏美さん:
スギヒラタケっていうキノコで、元々は食用キノコとして利用されていたんですけど、2008年くらいに死亡例が出て、今の図鑑では猛毒扱いになっています

そのほかサンゴのような形をした「ハナホウキタケ」や、有毒か無毒か分かっていない「チョウジチチタケ」など1時間足らずの調査で危険なキノコをいくつも発見することができた。

「採らない」「食べない」「人にあげない」

一見食べられそうでも、確実に食用と判断できない野生のキノコは「採らない」「食べない」そして「人にあげない」ことが重要だ。

キノコ専門家・岩間杏美さん:
野生のものっていうのは環境によって、全然、姿形が違ったりするので、安易に分からないキノコに手を出さないというのが一番だと思います

福岡では野生のキノコを採って食べる習慣があまりないと言われ、2012年以降、毒キノコによる食中毒の報告はない。
しかし、コロナ禍でアウトドアレジャーが広がりを見せ、さらに最近は‟ジビエ料理“がブームになるなかで、野生のキノコも食べてみようと簡単な気持ちで食べてしまうと危険な結果が待っているかもしれない。改めて注意が必要だ。

毒キノコか、食べられるキノコかを見分けるのは専門家でも難しい。
福岡県の担当者は、知識がない人が野生のキノコを採取することはやめてほしいと注意喚起している。

(テレビ西日本)