連休中日の9月21日、敬老の日を迎えた鹿児島県内では、各地で高齢者を敬い長寿を祝う催しが行われた。伊佐市の温泉では70歳以上の市民が無料で入浴を楽しみ、塩田知事は県内最高齢・110歳の女性のもとを訪れて祝い状と記念品を手渡した。「病気やけがに負けない強い心が長生きの秘訣」と語る家族の言葉が、長寿県・鹿児島の今を映し出している。
70歳以上は無料、伊佐市の温泉に大勢の高齢者
稲穂が揺れる田園風景の中にある伊佐市のまごし温泉では、毎年敬老の日に70歳以上の市民を無料で受け入れている。21日も朝から大勢の高齢者が集まり、一番風呂を目指して列をなした。

大きな浴槽でゆったりと湯につかる人、人気のサウナを楽しむ人と、それぞれが思い思いに施設を満喫した。中には孫と連れ立って訪れた高齢者の姿もあり、穏やかな休日のひとときが広がっていた。
「83歳。歩行浴で26年歩いている。だから足腰は大丈夫」と笑顔で話す女性や、「79歳です。孫と入るのは初めて。今までは妻と入っていたから」と目を細める男性の姿が印象的だった。
県内最高齢110歳、塩田知事が訪問
鹿児島県内の100歳以上の人数は年々増加しており、2024年に初めて2000人を超えた。2026年は2244人と過去最多を更新し、人口10万人あたり148.31人で2年連続全国4位の高い数値となっている。

そんな長寿県・鹿児島の最高齢は、鹿児島市春日町のグループホームで暮らす小倉千代さん、110歳だ。小倉さんが生まれたのは大正4年(1915年)。夏の甲子園の前身にあたる全国中等学校優勝野球大会が初めて開催され、作家の芥川龍之介が「羅生門」を発表したその年である。激動の時代をまるごと生き抜いてきた。
敬老の日の21日、塩田知事が小倉さんのもとを訪問し、祝い状と記念品、花束を手渡した。お祝いの場では食事後ということもあってか休んでいた小倉さんだが、9月5日に撮影された映像では「気分がいいの?」という呼びかけに「うん」と笑顔で反応する元気な様子が記録されている。
三男の小倉勇さん(82)は母への思いをこう語った。「母はすごいですね。病気やけがに負けない強い心が長生きの秘訣。長寿で全国一になることを兄弟や家族は切に願っている」。
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