新幹線の運転席に座り、トンネルの中を駆け抜ける感覚を味わえる施設が石川県白山市にある。その名も「トレインパーク白山」。北陸新幹線の整備工場に隣接するこの施設では、普段は絶対に見られない車両の底面や作業の現場を間近に感じることができる。一方、富山県南砺市では約1ヘクタールのキバナコスモスが満開を迎え、夜はランタン輝くゴンドラが幻想的な空間を演出している。シルバーウィークに親子で、そしてカップルや友人同士でも楽しめる二つのスポットを紹介する。
「寝転んで乗るからネコ車」 新幹線の"裏側"を全身で感じる


石川県白山市にオープンしたトレインパーク白山は、おととし誕生した比較的新しい施設だ。入口ではドクターイエローがお出迎えし、館内は北陸新幹線カラーで統一されている。展示されているのは、北陸新幹線に実際に使われている台車やパンタグラフなど。見るだけでなく、触れて、乗って、学べる構成になっているのが最大の特徴だ。

なかでも来場者の目を引くのが「ネコ車」と呼ばれる点検用車両だ。センター長の小山一徹さんはその名前の由来をこう説明する。

「新幹線の底面を乗って、くぐりながら点検するための車両。正式には床下検修車。一説には、寝転びながら乗る車なので、ネコ車」

寝転んだ姿勢でレール上を走り、新幹線の床下をのぞき込む——そんな体験は、まさにここでしか味わえない。レバーの作りも工夫されており、背もたれを倒すと左右どちらにも対応できる仕組みになっている。乗って進んで、折り返して戻ってくる感覚は大人も子どもも思わず夢中になる。
本物の運転席で「出発進行」 シミュレーターの没入感


さらに注目なのが、本物の運転席を活用した運転シミュレーターだ。希望の区間を選び、左のブレーキを緩め、右のマスコンを手前に引くと列車が動き出す。画面にはトンネルの内部や駅舎が次々と映し出され、普段は窓から横の景色しか見えない新幹線の「前方視点」を体験できる。

取材したBBTの深津麻弓アナウンサーも「トンネルの中はこんな風になっているんだ。新幹線の客席はいつも横しか見えませんもんね」と感嘆。
運転士の視界や操作を肌で感じられるアトラクションだ。
工場の空気ごと体感できる「展望デッキ」

実際の整備工場を見渡せるスポットもある。新幹線が3編成並ぶ姿を目の当たりにし、ネコ車が実際に走り回る様子もリアルタイムで観察できる。小山センター長は言う。
「匂いとか音とか、生の工場の空気を臨場感を味わっていただける」

機械油のような独特の匂い、金属の音、動き続ける作業車両——こうした「工場のリアル」を自分たちのペースで見られる施設は、全国でもここだけだという。新幹線を単なる「乗り物」としてではなく、無数の技術と人の手によって支えられている存在として実感できる場所だ。

「グランクラスなお値段」のかがやきソフト

施設内のスイーツも見逃せない。北陸新幹線「かがやき」をイメージした「かがやきソフトクリーム」は、車両の色を再現した独特のカラーリングが目を引く。車両のブロンズカラー、いわゆる銅色を纏ったビジュアルはインパクト十分で、「ちょっとリッチな気分でいい」と評判だ。お値段も"グランクラス"と称されるほどで、特別感を演出してくれる一品となっている。
訪れた際にはぜひチェックしてみてほしい。
約1ヘクタールの黄色い絨毯 富山・南砺市のキバナコスモスまつり


富山県南砺市のイオックスアローザでは、今年16回目を迎える「キバナコスモスまつり」が開催中だ。約1ヘクタールに広がる花畑は先週末に満開となったが、次々と新しい花をつけるため、見ごろはまだまだ続く見込みだ。

一面に広がる黄色い花の絨毯は圧巻の一言。写真映えスポットも充実しており、ブランコや「どこでもドア」に加え、今年新たにブリッジが設置された。高いところから見下ろすと花畑の広がりが一望でき、その迫力は地上から見るのとはまた異なる感動を与えてくれる。


秋のスイーツとして人気なのが、サツマイモを使ったソフトクリームだ。広報の川口由貴さんは「秋と言ったらサツマイモなので、是非秋らしいソフトクリームを」と勧める。色鮮やかなキバナコスモスを眺めながら味わう一口は、季節の移り変わりをより豊かに感じさせてくれるだろう。

夜の花畑とランタンが揺れるナイトゴンドラ

このイベントの特別な魅力は、昼だけにとどまらない。夜になると花畑はライトアップされ、昼間とはまったく異なる幻想的な表情を見せる。そしてもう一つの目玉が「ナイトゴンドラ」だ。


ゴンドラの中にはランタンが灯り、夜の山の空気とともに非日常的な空間が広がる。雲の中に入り込んだときの幻想的な景色は格別で、「これで幻想的ですよね」という言葉がぴったりの体験だ。さらに、9月20日から22日にはキャンドルナイトも予定されており、花畑が無数のキャンドルに照らされる特別な夜を楽しめる。

石川・白山市の「トレインパーク白山」で新幹線の技術と迫力を全身で感じ、富山・南砺市では黄色い花の海と夜の幻想的な光景に包まれる。今週末の行き先として、どちらも十分すぎるほどの魅力を持っている。
(富山テレビ放送)

