2020年7月豪雨で大きな被害に遭い、一部区間で運休が続いているくま川鉄道が、9月20日の全線再開を前に、列車に手を振って歓迎するイベントを行い、多くの人が駆けつけました。
全線再開記念『くま川鉄道に手を振ろう』
6年前の2020年7月。豪雨によって球磨川が氾濫し、くま川鉄道は球磨川第四橋梁が流失するなど、甚大な被害に遭いました。

復旧工事が進められる中、2021年11月には湯前駅と肥後西村駅の間で、運行を再開。そして、2026年に球磨川第四橋梁の工事も完了し、9月20日には6年ぶりとなる全線再開が予定されています。

8月16日、くま川鉄道の沿線には多くの人が集まっていました。集まった園児たちは「くま川鉄道、頑張れ!」と大きな声で呼びかけます。

『くま川鉄道に手を振ろう』と題したこのイベント。全線再開を祝った動画の撮影を企画し、沿線住民、そして全国の鉄道ファンに参加を呼び掛けてきました。

そして撮影クルーを乗せた列車が、湯前駅をスタートしました。駅のホームだけでなく、沿線の道路や田んぼのあぜ道、家の軒先から手を振る人の姿が。

沿線では踏切が鳴り、列車が近づいたことを知らせると、集まった人たちは列車が目の前を走り抜けるその一瞬に、力いっぱい手を振ります。それに答えるかのように、列車は合図を返し、次の駅に向かいました。

そして、復旧した球磨川第四橋梁に差し掛かると、河川敷では多くの人たちが手を振り出迎えました。
「6年かかったけど絶対元に戻る」
東多良木駅で参加した園児は「かっこ良かったです」と話し、誰と一緒に乗りたいか尋ねると、笑顔で「家族全員」と答えてくれました。また、おかどめ幸福駅で参加した男性は「みんな(全線再開を)待っていた。人吉市とつながるのは全然違う」と期待を寄せます。

球磨川第四橋梁で参加した高校生たちも「早く乗ってみたい」と話し、全線再開の一番列車に乗れるかどうかを競い合っていました。また、7月に起きた熊本地震で甚大な被害を受けた八代市から参加した中学生も「楽しかったし、良かった」と話しました。

くま川鉄道の永江友二社長は「『みんなが待ってくれていた』という思い。感動しかなかった、これだけ人が立ってもらえるとは思っていなかったし、うれしかった。今回の熊本地震で、イベントもどうしようかと考えたが、災害から復旧する姿を見てもらって、『6年かかったけど絶対また元に戻る、だからみんな頑張ろう』というメッセージが届けばいい」と話します。

多くを失った、あの日から6年。沿線には『おかえり』や『おめでとう』、『待ってたよ』など、思い思いのくま川鉄道へのメッセージが並ぶとともに、『頑張ろう!熊本』の文字も。全線再開に向けて、力強く走るくま川鉄道の姿が、沿線に多くの笑顔を生んでいました。
(テレビ熊本)

